2019年12月1日日曜日

持ち株チェック

保有比率の高い順に見ていく。

■弁護士ドットコム
基本シナリオ:法律分野をITで変革し最強のプラットフォーマーに
チームスピリットという会社を調べていたら、ITreviewというサイトを見つけた。このサイトは企業向けのクラウドサービスをレビューするサイトで、クラウドサインが4月に電子契約部門の「Leader」に選ばれた時にも来たことはあったのだが、その時はチラ見しかしなかった。しかし今回改めて見てみると、クラウドサインが電子契約部門で特異なポジションに位置していることがわかった。満足度と知名度で他を圧倒しており、クラウドサインの「市場占有率80%超」を裏付けるような内容だった。電子契約の勝負はほぼついたのかなと思った。クラウドサインのスタッフはレビューにある問題点への感度も良好なようなので、この調子でいけばさらにシェアが高まるのではないかと思った。今後3年の予想売上高成長率は年率35%程度。現在の企業価値は将来の予想利益などを勘案すると800~1300億円(株価3600~5800円)くらいか。2030年の予想時価総額は1兆円。

■シンクロ・フード
基本シナリオ:市場独占型プラットフォーマーではないので利益成長は厳しそう
リクルートで「10年に1人の逸材」と言われていた平尾丈氏が経営するじげんが下方修正を出した(→ゼロ成長へ)。じげんもシンクロと同じような非独占型の総合プラットフォームを営む会社だが、たとえ評価の高い経営者でも「非独占型」ではなかなかうまくいのかなと思った。

シンクロの第2四半期決算は予想していたよりもやや上振れ。シンクロのプラットフォーム上でサービスを展開する業者が前年比で5%増えているので、求人以外の部門が伸びているのかもしれない。人員も順調に増えている様子。しかし長期的には「非独占型」がネックになり、売上が伸びても利益は伸びにくい展開になりそう。今後3年の予想売上高成長率は年率5~15%。営業利益成長率は年率-5~5%。今後1年の予想平均株価は400~600円。

業績に最もインパクトのある求人広告掲載数を記録していく。。関東 2335(2158)  関西 723(624)  東海 393(334)  九州 91(118)  北海道・東北 72(110) 総計 3614(3344)
市場独占型の求人プラットフォーマー・インディードの掲載数も記録していく。東京都の飲食店 102139(47120) 大阪府の飲食店 41180(28540)
*( )内は前年同月

■ペプチドリーム
基本シナリオ:ペプチド創薬で最強のプラットフォーマーに
米系空売り機関のマディ・ウォーターズが刺激的なレポートを出してきた。マディによると「ペプチドリームは19社との提携と100件以上のプログラムがあるが、その大半が休止状態、あるいは消滅している」という。これはマイルストーン達成のIRや外部調査機関2社の調査結果などから推定したという。

一般に、創薬プログラムにおいて最初のスクリーニングから3,4年経過して臨床候補を輩出できないのであれば、そのプログラムは「失敗」と見なされるという。しかしペプチドリームでは数年以上進捗が確認できないプログラムがその大半を占めているという。

またアナリスト(3社)はペプチドリームが2027年までに上市される薬を8~15件としているが、これも疑わしい数字だという。仮にペプチドリームがこの数字を達成するとしたら業界平均の6倍の成功率が必要になるが、これまでのペプチドリームの進行速度は業界平均を常に下回っているので達成するのは非現実的だという。マディは楽観的に見ても2027年の新薬上市は1件がせいぜいだと言っている。

先月ブログに書いたブリストル・マイヤーズが開発している新薬候補についての記載もあった。マディによると「第1相が2016年12月に終了したが、その後ブリストル・マイヤーズの開発情報からその候補薬は抹消されている。にもかかわらずペプチドリームは現行の開発品として記載し続け、2019年6月期の決算説明資料には「良好なフェーズ1の結果を受けて経口剤としてPD-L1阻害ペプチドを開発することが決定され、現在準備中」とまで記載している。これは投資家に対して不誠実だ」と言っている。

レポートを読んで一定の説得力を感じたのはだいたいこの辺りになる。これでペプチドリームの将来性がなくなったとは思ってはいないが、これまでの楽観的な見方を改めざるを得なくなったのは確か。とりあえず今後はマイルストーンのIRとブリストル・マイヤーズの新薬候補の進捗状況を重点的にチェックしていこうと思う。

今回はじめてアクティビスト(物言う株主)というものに遭遇したが、ペプチドリームの新たな問題点がわかり、いくらか参考になった。ペプチドリームのIRに対しても刺激になると思うので、今後もがんばってくれればと思う。

11/13のロイターの調査では、13社のパートナーが「パートナーシップが活発かつ継続的」と答え、6社が「ノーコメント」としている。これはマディの調査結果とは若干異なる。マディは空売りで儲けるために意図的に虚偽の情報を載せてきている可能性もあるので、そこら辺には気をつけたい。

今後3年の売上高成長率は年率20%程度。現在の企業価値は将来の予想利益などを勘案すると5000~7000億円(株価4000~5600円)くらいか。2030年の予想利益は、売上高成長率が年率20%なら300億円、年率30%なら700億円くらい。2030年の予想時価総額は2兆~5兆円。

■朝日ネット
基本シナリオ:ストックビジネスで地味に成長&株主還元
第2四半期決算は売上高が前期比5%の伸びと相変わらずの地味さだが、他事業者との提携や回線貸し出しが順調に増えているようなので特に問題なさそう。今後の経営は投資モードから株主還元モードに移行していきそうなので、年10%程度の総合利回りが期待できる。基本シナリオ通りの展開になっているが成長力に物足りなさを感じ始めたので、折りを見てもっと成長力のありそうな会社に乗り換えていこうと思う。今後3年の予想売上高成長率は年率6%程度でEPS成長率は年率15%程度。2019年の予想平均株価は650円(変動率±20%)。

■厳選ジャパン(投資信託)
基本シナリオ:ビッグチェンジ銘柄投資でテンバガー達成
この投信のポートフォリオに組み込まれているハウスドゥやチームスピリットを調べたら成長力のありそうな会社だとわかった。この投信には他に弁護士ドットコムやペプチドリームも組み込まれているようなのでテンバガー達成はあながち無理な話ではないのかなと思った。この投信の今年の予想基準価額は11000円(変動率20%)。

■パーク24
基本シナリオ:最強のカーシェア・プラットフォーマーに。海外の「空港」駐車場事業は効率化しにくいので期待薄。
ここも朝日ネットと似たような感じ。タイミングをみて有望株にシフトしていこうと思う。今後3年の売上高成長率は年率5%で利益成長率も5%程度。2019年の予想平均株価は2400円(変動率20%)。

■今後の計画
11/8の日経で、30年以上日本株を運用しているアセマネOneの武内氏が「米長期金利が1.5%割れをうかがう水準に下がり、反転した直後に市場平均に2%以上負けるファンドが続出した。こんな現象は10年に1回あるかないか。今は上値が重いようにみえるけど、今回の相場は強い」みたいなことをいっていた。

11/19の日経には「マネーの流れが変化してきている。世界景気の懸念が拭えない間は、景気に左右されにくく配当の高いディフェンシブ株や独自のビジネスで力強く成長するモメンタム株が選好されるが、ここにきて株価指標で割安なバリュー株や半導体関連などの景気敏感株が買われている。こういった動きは日経平均が年間で57%高になった13年や、19%高になった17年の上昇局面の前にもあった。バリュー株指数は11月に天井を打ったように見えるので、20年の日本株相場は良い年になる可能性がある」みたいなことが書いてあった。

今は金余りの状態でさらに金融緩和をしているということもあり、今後はちょっとしたバブルのような展開になるのかもしれない。ただ肝心のEPSの上昇が伴わなさそうなので、長期の上昇トレンドはあまり期待できそうにない。とりあえず今回の上昇局面では売りたい銘柄をポツポツ売っていこうと思う。

日経レバETFは日経平均が24500~25000円になったら売る。
シンクロフードは毎月1割ずつ売却していく。600円になったら全て売却する。
朝日ネットは750円になったら売る。
パーク24は3000円になったら売る。
弁護士ドットコム、ペプチドリーム、厳選ジャパンは長期で保有する。

2月頃に1ドルが110円だったらドルを売る。
日経平均が26000円になったら日経インバースETFを買う。
市場が大幅調整したら有望株を買う。

今後は中長期的に「日本円」が強そうなので、基本的には現金ポジションを増やす方向でいく。

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