よく調べないで買った株は失敗することが多いので、これからはネチネチと調べてから買うことにする。
*ソフトバンクグループの”一流”投資家・孫正義氏はウィーワークの創業者と短時間会談しただけで投資を決め、その結果失敗している。このことからも事前によく調べることは大事だと思った。ちなみにだが、孫氏は投資先の選択で「何よりも創業者で判断する」と語っているが、孫氏が投資するウィーワークやウーバーテクノロジーズの創業者はすでに“クビ”にされている。となると、この時点ですでにこれらの投資は失敗したと言えるのかもしれない。
■10倍株候補
<10倍株候補の条件は>
・上場4年以内の若い会社
・社長が若くやり手
・オーナー企業
・時価総額300億円以下の小型株
・長期的なテーマに合っている
・急成長している
・(IPOから時間が経過し、株価が右肩下がりになっているチャートが狙い目)
(今のところ候補はなし)
■優良銘柄(株価が急落したときに買いたい銘柄)
<優良銘柄の条件は>
・参入障壁が高い
・ストック型ビジネスを手がける
・時流に乗っている
→業績が落ちにくく、利益成長を続けやすいビジネスモデル
・エムスリー。医療分野で独占的なプラットフォームを築いている。足下ではクラウドカルテ事業に投資しているようだが、この領域で覇権を握れば、MR事業や臨床試験マッチング事業との相乗効果により、さらに大きく成長できそう。中国のMR市場を押さえているのもおもしろい。2030年の予想利益は現在の2~4倍くらいか。
・リクルート。市場独占型プラットフォームを多数保有している。問題はこの会社の収益の過半が求人広告や人材派遣によるものであること。景気後退期にはその影響を強く受けやすい。2030年の予想利益は現在の2~3倍くらいか。
・カカクコム。価格比較の分野で独占的なポジションを築いている。「価格ドットコム」「食べログ」だけでなく、新規メディア事業の「求人ボックス」や「スマイティ」も好調のよう。問題は成長が鈍化傾向なところ。足下では成長企業から優良高配当企業にシフトしているように見える。2030年の予想利益は現在の2倍くらいか。
・LINE。ヤフーとLINEが経営統合することになった。「ソフトバンクがLINEを買収する」という噂は本当だった。ちなみにこの噂を知るきっかけになったのはグーグルの「おすすめ」ニュースになる。文春の記事だったので信憑性が高いと思った。
LINEはこれで上場廃止になるわけだが、次の問題はパークシャテクノロジーの行方になる。これまでLINEとパークシャはがっちりタッグを組んでいたわけだが、LINEとヤフーは統合後に重複事業の整理をするといっている。パークシャの技術顧問である松尾豊氏はソフトバンクグループの社外取締役も務めているので、パークシャが切られることはなさそうだが若干不透明なところはある。LINE・ヤフー連合は今後AIを軸とした投資に年1000億円を費やしていくようなので、もしかしたらパークシャも連合に取り込まれるのかもしれない。
・インフォマート。企業間取引の基幹ITインフラを構築している。問題は将来の市場規模がどのくらいなのかまだよくわからないこと。2030年の予想利益は現在の2~4倍くらいか。
・GMOペイメントゲートウェイ。決済代行プラットフォームで半独占的なポジションを構築している。問題はこの会社のことをまだよく知らないこと。2030年の予想利益は現在の2~4倍くらいか。
・ベネフィット・ワン。大企業向けの福利厚生代行サービスなど優良ストックビジネスを手がける。問題は業績の伸びがやや穏やかなこと。足下ではM&Aなどで成長が加速している?2030年の予想利益は現在の2~3倍くらいか。
・リログループ。中小企業向けの福利厚生代行サービスなど優良ストックビジネスを手がける。問題は業績の伸びがやや穏やかなこと。2030年の予想利益は現在の2~3倍くらいか。
・メニコン。コンタクトレンズのサブスクサービスを手がける。サブスク会員は順調に増加しているもよう。問題は国内市場の今後の伸びが限定的なこと。海外市場ではすでにジョンソン・エンド・ジョンソンが牙城を築きつつあるので今から参入するのは厳しそう。2030年の予想利益は現在の2倍くらいか。
■観察中の銘柄
・ハウスドゥ
基本シナリオ:国内最大の不動産サービス・プラットフォームで課題解決
株価が射程圏内に入ってきたが、新規事業が多く不透明感が強いので、もう少し様子見。リバースモーゲージ保証事業では過剰保証や査定ミスの問題が出るかもしれないし、事業継承(M&A)案件では企業文化の違いなどから経営が混乱する可能性がある。
・メディアドゥ
基本シナリオ:最強の電子書籍取次プラットフォーマーに
第2四半期決算の動画を見たが、今後は電子書籍のブロックチェーン化に力を入れていくらしい。この仕組みはメディアドゥのプラットフォーム上で電子書籍を買い、読み終わったらそれをメディアドゥのプラットフォーム上で別の人に売却するというものになるが、この仕組みでは電子書籍が一定数売れた後は、個人間での売買が主流になるので、それ以降はまったく新刊が売れなくなってしまう。この仕組みは個人やメディアドゥには大きなメリットがあるが、出版関係者は大きなダメージを受ける。こういった仕組みは電子書籍に限らず、音楽や映画、ゲームソフトなどあらゆる電子コンテンツにも当てはまるものだが、こういう仕組みができてしまうとその産業は破壊される。
そのためこのシステムが実際に稼働することはなさそうだが、もし稼働した場合はメディアドゥに電子書籍を卸している出版社が離散していく可能性が高い。またたとえ稼働しなくても、自らの産業を破壊するような仕組みを作ろうとしていること自体に問題があるので、メディアドゥの経営陣の判断能力には疑問符がついてしまった。
上記内容については誤解があるかもしれないので、もう少し様子見は続けるが、基本的には投資対象から除外の方向でいく。
一応他のチェックポイントも見ておく。メディアドゥの他のポイントはLINEマンガの伸びと電子書籍流通シェア(2018年は34%)になるが、LINEマンガの11月の売上はいまいち。今後3年の予想売上高成長率は年率20%、営業利益成長率は年率25%。今後1年の予想平均株価は3800円(変動率±25%)。2030年の予想利益は現在の0~6倍くらい。
・エデュラボ
基本シナリオ:並のエドテック企業に
本決算の説明動画を見たが、大学共通試験の民間英語試験取りやめの影響は軽微とのこと。この民間英語試験はエデュラボがもともと投資していた事業のプラスαにすぎないという。
今期の業績予想は売上高が前期比34%増の84億円、営業利益が前期比23%増の18億円。成長ドライバーはメディアプラットフォーム事業、テスト受託・運営事業、AI事業の3つ。テスト受託・運営事業とAI事業はほぼ想定通りの成長ができそうだが、業績ウェイトの最も大きいメディアプラットフォーム事業は不透明感が強い。この領域は競争が激化しており、エデュラボは現時点で明確な参入障壁を築けてない。競合にはリクルートやベネッセ、ジャストシステム、スタディプラスなど勢いと資本力のある会社が多いので、後発のエデュラボがそこからシェアを取っていくのは至難の業のように思う。前期はこの領域が下振れして10%程度の業績未達だったが、今期も似たような展開になりそう。
今後3年の予想売上高成長率は15%程度、営業利益成長率は5~10%程度。今後1年の予想株価は4000~6000円。
・パークシャテクノロジー
基本シナリオ:先端の深層学習知見を産業に落とし込んで業績拡大
本決算説明資料を読んだ。社長は以前「この業界は3年先のことがわからない」みたいなことを言っていたが、5カ年の中期計画を出してきた(笑)。それによると今後は売上高を年率40%程度で成長させて2024年9月期には250億円を目指すという。営業利益は2023年9月期から跳ね上がり、2024年9月期には50億円+αを目指すという。
現状では業界データを持つ国内大手企業との提携が順調に進んでいるようなので(マイクロソフトのTeamsと連携するサービスがあったのは少し意外)、この調子でいけば上記数字の達成は必ずしも不可能ではないような気がする。投資回収期は2023年頃からとのことなので、とりあえずそれまでは様子見。現在の妥当な企業価値は参入障壁の低さやAI人材の多さなどを考慮すると1000億円(株価3300円)くらいか。
■気になっている銘柄
・ブシロード
新日本プロレスや「バンドリ!」などのアナログコンテンツが主力。プロレス事業はタカラトミーを立て直したハロルド・ジョージ・メイ氏が社長に就任したのでまだまだ伸びそう。バンドリ!も好調のよう。今後は他社のキャラクターコンテンツのプロモーションを請け負うサービスも始めるという。株価が調整することがあれば調べたい。
月1社ずつ調べていく予定だったが、調べたい会社がなくなってしまったので、今後は2016年のIPO企業、もしくは上記優良企業を調べていく。
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