2016年8月26日金曜日

ペプドリ 自社予測の精度

ペプチドリームの各年度の目標と進捗を見ていき、今後の進捗を予測していく。

■2014年6月期
1.現在獲得しているリード化合物2件をライセンスする    →0件 ×
2.新規にリード化合物を二件以上獲得する        →?件 ○?
3.新規の共同研究開発契約先を1件以上獲得する     →2件 ○
4.技術貸与契約を1件以上締結する           →1件 ○
5.自社パイプラインの動物実験データ(成功例)を公表する  →○
6.2015 年には前臨床試験を開始する →×

■2015年6月期
1.現在獲得しているリード化合物2件をライセンスする   →1件 △
2.新規の共同研究開発契約先を1件以上獲得する    →1件 ○
3.技術貸与契約を1件以上締結する          →1件 ○
4.自社パイプラインの進捗情報を公開する        →○

■2016年6月期
1.新規の共同研究開発契約先を2件以上獲得する    →6件 ◎
2.技術貸与契約の技術移行基準を達成する       →1件 ○
 又は技術貸与契約の新規契約を獲得する       →1件 ○
3.創薬開発候補化合物(リード化合物)を1件以上獲得する →2件 ◎
4.抗インフルエンザ・特殊ぺぷちどの前臨床試験を開始する →○
5.PDCの進捗状況を公表する             →○
6.新規自社開発テーマを公表する           →○

これまでの予測の精度は9割程度。臨床試験がらみが若干遅れている印象。今までの流れでいくと2017年は次のようになる。

■2017年6月期の目標
① 新規の創薬共同研究開発契約先の獲得 3件           ○
② PDPS非独占的ライセンス許諾契約の技術移行の達成 1件     ○
③ PDPS非独占的ライセンス許諾契約の新規契約の獲得 1件     ○
④ 臨床開発候補化合(クリニカル化合物)の認定 2件         △
⑤ 臨床試験-第Ⅰ相試験(フェーズⅠ)-の開始 1件         ○
⑥ 臨床試験-第Ⅱ相試験(フェーズⅡ)-の開始 1件         △
⑦ PDC(ペプチド-薬物複合体)新規プロジェクトの契約の獲得 2件    ○

■【中期の目標】
① 新薬の上市(承認・販売) 1件
② 創薬共同研究開発契約先の純増加数 7件
③ PDC(ペプチド-薬物複合体)プロジェクトの純増加数 9件 *トータルで25件程度
④ PDPS非独占的ライセンス許諾契約先の純増加数 6件  *トータルで10件程度
⑤ 臨床試験開始対象プロジェクトの純増加数 9件
⑥ 平成33年6月期 期末人員数 120人

■■アライアンスは中長期で80件程度まで行くだろうと予想していたので25件というのは少しショック。ライセンス契約についてもしかり。普通に考えればアライアンスが25件というのは十分驚異的なんだけど。

ペプドリ 事業進捗と株価予測

ペプチドリーム上場後の事業進捗を年度別に見ていき、今後の株価を予測していく。

■2013年
2013年の売上高は6億円になる。その内訳はアライアンス7件のみ。単純計算で、アライアンス料は1件あたり9000万円になる。
2013年の平均株価は2600円で、時価総額は1450億円になる。

■2014年
2014年の売上は8億円になる。その内訳はアライアンスは9社、ライセンスは1社になる。ライセンス料を1億円と見積もるとアライアンス料は1件当たり8000万円になる。
2014年の平均株価は2400円で、時価総額は1350億円になる。

■2015年
アライアンスは10社、ライセンスは2社で、売上は24億円になる。
ライセンス料は一時金型のノバルティスが10億円、アライアンス事業類似型のBMSが3億円と見積もると、アライアンス料は一件当たり1億1000万円になる。
2015年の平均株価は2800円で、時価総額は1550億円になる。

■2016年
アライアンスは16社+1社、ライセンスは3社で売上は43億円になる。
ライセンス料はノバルティスが10億円、イーライリリーが5億円、BMSが2億円と見積もると、アライアンス料は一件当たり1億6000万円になる。
2016年の平均株価は5400円で、時価総額は3000億円になる。

■2017年
アライアンスは19社+1社、ライセンスは4社となり、その他臨床試験2本、PDCの契約2件という前提で計算すると売上は60億円になる。
2017年の予想平均株価は6400円で時価総額は3600億円になると予想する。
*変動率は±35%

2016年8月19日金曜日

最もリターンの高い投資

最もリターンの高い投資は教育に投資することだという。アメリカにおいては大学院を卒業した場合がもっとも生涯賃金が高いらしい。

同じような事は株式投資にもいえると思う。
長い目で見ると、株式投資で最もリターンの高い投資は、有望銘柄への投資ではなく、ファイナンシャル教育への投資になると思う。ファイナンシャル教育こそが情報を意味のあるものに変え、良い投資と悪い投資を区別できるようにする。例えば財務諸表が読めない場合は収益率や財務状態などがわからず企業の価値を分析できない。そのような状態では優良企業に投資することは難しい。

今後はお金を稼ぐことよりも学ぶことに焦点を合わせていく。

損切りについて

含み益が出るとすぐに売り、含み損が出ると塩漬けにする個人投資家は多いという。損切りができないのは損失を出すことに堪えられず、株価はいつか上がってくるだろうという根拠のない楽観のためらしい。さらに悪いことに、下がったところで買い増しをし、大底を打ったところで投げ売りし、懐疑症候群を罹患して市場から去って行く人もいるという。

このようなスタンスでは利益をあげることは難しくなる。また、いったん大きく下がった銘柄はなかなか戻らないので損失を取り返すのも難しくなる。

しかし上記の方法を逆転させれば、利益は上がりやすくなる。つまり含み損を抱えたら損切りし、含み益が出たら塩漬けにするようにする。それができれば極端な話、1勝9敗でも利益が出ることがある。勝率が5割を越えれば大勝ちできるようになる。

2016年8月12日金曜日

狼狽売り

今まで市場が急変したときはジョージ・ソロスの投資手法を参考に動いてきた。ソロスの手法は次のようになる。
1)損失を出してもいいから、まずは生き残ることを最優先する。
2)仮説を立てて投資をして、市場からお前は間違ってるとつげられたらさっさと手じまう。原因を考えるのは後。原因はしばらくたたないとわからないことがある。

この方法に感銘を受け実践してきたが、結果的に底値近辺で売りさばいていることに気づきはじめた。別の考え方も目にするようになったのでそれらをまとめていく。

狼狽売り反対派① 株式評論家 北浜流一郎
1)株式市場は次々に関心事を移す。市場は何が起ころうと次第に落ち着きを取り戻し回復に向かう。それまでは腹をくくって自律反発を待つ。それは必ずある。
2)市場では投資家の見方が一方向に寄り、何の希望のないと思えるようなところが底になる。つまり「陰極まれば反転す」となることが多い。もちろんそこからもう下げないというのではない。さらに下げることもあろうがそれは大きくはないということ。下値固めをしている最中ととらえる。

狼狽売り反対派② ファンドマネージャー 藤野英人
1)ネガティブなイベントはたくさんある。その時々で先が見えなくなりとても悲観的な気持ちになることがある。しかし私たちはその都度危機を乗り越えてきた。中長期投資は「世の中にはいろいろあるけれど、最後には困難を乗り越えて前進する」事を信じられるかどうかが求められる。
2)終わりのない危機はない。時間がたてば必ず市場は落ち着いてくる。

狼狽売り反対派③ 元ファンドマネージャー ピーター・リンチ
1)世界の変化のスピードは速すぎる。思いがけない出来事があまりに多い。だから地合の予想はできない。
2)弱気の発言は知的に聞こえる――。下落相場ではそんな発言があふれるので持ち株を売ってしまいたくなる。絶望のどん底で売るといつだって安値で売ってしまう。マーケットの上げ下げは無視すべき。良い企業は生き残る。

狼狽売り反対派④ 澤上篤人
1)どんな状況になろうとも私たちは食事はするし電気は使うし、日用品は使うしで、必ず消費をする。ということは経済活動は止まらないということ。その中で世の中に必要とされる企業であれば自ずと企業価値が戻り、株価も戻る。だから企業価値に対して割安であるものは買っていくべき。
2)先行きの株価暴落が見え見えの相場は大チャンス。見え見えということはマーケットが暴落をどんどん織り込んで行くから、いざその時が来たら案外浅い下げで終わってしまう。

その他 投資家 ウォーレン・バフェット
1)株式市場など存在しないも同然。
→株価ではなく企業価値の上昇のみ注視するスタンス

■今後の対策
確かに株価が暴落したときは空売りの買い戻しや、暴落待ちの投資家の買いが入るから反発する可能性が高くなる。またそのときに起こった危機で人類は滅亡するわけではなくその危機を乗り越える可能性は高い。今後、暴落が起こった時は、自律反発を信じ、狼狽売りは控えるようにしていく。

理想はバフェット型になる。企業価値のみに注目する投資ならば市場全体の動きはそれほど気にならないはず。バフェットのように常に現金ポジションを多目にとり、暴落時をバーゲンセールととらえ、割安な所で仕込んで長期保有するスタイルに転換していきたい。

ロボット社会と自殺の増加

近い将来、人工知能が人間の知能を凌駕するという。5年くらい前はそれが2045年頃になるという話だったが今では2030年頃になるいう話も聞くようになった。時期が早くなったのはIT企業によって世界中の情報が整理され技術革新のスピードが飛躍的に高まっているためだという。

人工知能やロボットは人の仕事の5割以上を代替できるようになるという。働かなくなった人は政府が支給するヘリコプターマネーなどで生活できるらしが、自殺率が高まるともいわれている。人は仕事をすると充実感や達成感を得られるが、仕事をしなくなるとそれらが得られなくなり、代わりに不安や虚しさが増してしまうからだという。

かといってこの流れも医療の進化と同じように人工知能のメリットが圧倒的に大きいためとめられるものではない。医療の面だけ見ても、人工知能による診断能力の向上や、オーダーメイド医療、ロボットによる低侵襲手術などができるようになる。

ロボットや人工知能はほぼ確実に今後の主要トレンドになっていくと思うので、市場が調整するようなことがあれば、そのときは買っていきたい。

2016年8月5日金曜日

医学の発達と遺伝子の弱化

長期的に見ると人の遺伝子は弱くなっているという。原因の1つは医学の発達になる。医学の発達によって以前は治らなかった病気が治るようにはなったが、反面、その病気の遺伝子は子孫へ受け継がれてしまうようにもなった。つまりは医学の発達がなければ淘汰されていた人が淘汰されずに子孫を残してしまうようになった。その結果病気になりやすい人が生まれやすくなってしまった。医学の急速な進歩により、この傾向は加速しつつある。

とはいいながらも、医学の進化は止められそうもない。自分が病気で苦しむのはイヤだし、他の人が苦むのも見たくないからだ。医学の発達には負の側面があるが、正の側面の比重が圧倒的に大きい。

それに、もしこのままの速度で進歩をつづければ、病気の遺伝子を子孫に受け継がないようにできるかもしれない。

どちらにしても製薬会社はますます繁盛していきそうなので製薬会社への投資は長期的に安泰のように思う。

貧すれば鈍する

「貧すれば鈍する」という諺があるが、お金がないからといって頭の働きが鈍くなるわけではないように思う。

しかしお金がないとお金のことを考える時間が膨大になり、本質的な事をする時間が短くなってしまうように思う。例えば一眼レフカメラを買おうとしてお金が足らない場合、もっと安い価格はないかと検索したり、類似商品を検索したり、価格が下がるのを待ったりして膨大な時間を費やしてしまう。このような作業を”楽しむ”という解釈もできるかもしれないが、基本的には非生産的な時間の使い方になる。もし、ここでお金があれば、カメラをすぐに買って楽しむことができる。

このような感じで、お金がないと本質的なことに費やす時間が減り、つまらない(鈍な)人間になりやすいのではないかと思う。

これを同じように、”おもしろい”人とは他の人と違う情報や考えをもっている人のことをいうと思うのだが、その情報や考えは多少高いお金を払って読んだり体験したりして得られることが多いように思う。ネットなどにある無料の情報は誰でもアクセスでき、他の人との差異化が生まれにくい。そのような情報ばかりに触れていると、つまらない人間になりやすいのではないかと思う。雨上がり決死隊の宮迫が「金使わんやつがおもろいわけない」と言っていたがここらへんのことを言っていたように思う。

ある程度の余裕資金は必要だと改めて思った。