保有比率の高い順に見ていく。
<業績>
営業利益 +30%
純利益 +81%
営業利益率 36%(前年比+2ポイント)
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項目 |
エヌビディアGPU |
グーグルTPU |
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単体チップ性能 |
◎ |
○ |
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クラスタ規模スループット |
○ |
◎ |
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推論レイテンシ |
○ |
◎ |
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省エネ効率 |
△ |
◎ |
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コスト性能(大規模推論) |
○ |
◎ |
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開発しやすさ |
◎ |
△ |
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入手しやすさ |
◎ |
△(Google Cloud限定) |
ただし、今のペースでいけば、Claudeの方が先にAIテイクオフを達成する可能性が高い。仮にそうなれば進化速度はさらに加速し、Geminiが追いつくことはほぼ不可能になる。
なお、OpenAIも近い将来、AIテイクオフを達成する可能性を示唆している。6/10インフォ
<GeminiはClaudeにもう追いつけないのか>
結論から言えば、追いつく可能性はまだ十分に残されている。理由は主に4つある。
まず、Googleには圧倒的な計算資源、データ、人材、資金がある。また、AI研究は比較的オープンで、企業間の人材の往来も激しいため、技術的にキャッチアップしやすい。Geminiも初期バージョンでは大きく出遅れていたが、その後のバージョンで一気に巻き返した実績がある。今後、AI性能の差が急速に縮まる可能性は小さくない。
次に、AIテイクオフには高い技術的ハードルがある。AIがコードの大半を自動生成する場合、機能自体は極めて速いペースで完成するものの、1〜2年後には修正不能なコードが山積みになるリスクがある。その状態でコードを生成し続ければ、バグが蓄積し、システムの品質はやがて頭打ちになる。
AIテイクオフの要諦は、「何行コードを書けるか」ではなく、「巨大なプロジェクト全体をどれだけ正確に理解できるか」にある。Googleのストライクチームが今取り組んでいるのは「エージェントによる実行の確実性検証」であり、検索エンジンで培った事実確認技術と膨大な計算資源をコーディングに投入し、生成されたコードが本当に正しいかを無数の仮想環境でテストしている。
「AIがAIを作る」速度でAnthropicに劣っていたとしても、Googleはより「信頼できるAI」、すなわち10年後もメンテナンスし続けられる、破綻のない巨大システムを構築する一貫性を提供できる可能性がある。
3つ目は、AIの暴走リスクへの対処によって、開発が停滞する可能性があること。AIが人間の知性を上回り、人間の意図とは別の方向を志向した場合、人間がそれを止められない可能性がある。こうした懸念から、Anthropicは6月、AI開発の一時停止や減速が有効だと提言した(6/6日経、6/8インフォ)。つまり、AIテイクオフは技術的には達成できても、倫理的・社会的な制約によって踏みとどまる可能性があり、その停滞の間にGeminiが追いつく余地が生まれる。
4つ目は、外国籍研究者の扱いをめぐる問題。6月にClaudeの最新モデル「Mythos」「Fable」が米政府の要請で公開停止になったが、その理由の一つは、外国人従業員によるスパイ行為や技術流出への懸念だった。AIのトップ論文の約半分は米国外の国籍を持つ研究者によるものであり、そうした人材がAnthropicから排除されれば、開発力が大きく落ちかねない。6/16インフォ、6/16インフォ、6/18日経、6/20日経
以上をまとめると、GeminiがClaudeに追いつく可能性はまだ残されている。ただし、4つの理由のうち一つだけ、確度の低い箇所がある。それは3つ目の理由、すなわちAIテイクオフを意図的に遅らせるという点になる。
現状では、AIの研究開発を止められない可能性が高い。今回の競争は中国との覇権争いも絡んでおり、自分たちが開発を止めた隙に相手国が先に「超知能AI」を完成させれば、世界の覇権を永続的に握られかねない(6/24日経)。「相手が止めるか確信できない」という不確実性がある以上、自分たちだけが止まれば決定的に不利になる。6/28インフォ
技術的な危険性の証拠が出ても、それが決定的でない限り、競争上の論理は安全性を上回り続ける。相手を信用できない以上、アクセルを踏み続けるしか選択肢はない。
このような展開になれば、GeminiはClaudeに追いつけないかもしれない。ただし、その裏側では、AIの暴走リスクが危機的な水準まで高まっている可能性がある。
なお、アルファベットはアンソロピックの大株主であり、主要クラウドも提供している。そのため、仮にClaudeが独走したとしても、アルファベットはその恩恵を一定程度享受できる。
上記のような競争が止まらない状況は、ダニエル・ココタイロ氏らが「AI 2027」で描いた「レース・エンディング・シナリオ」そのものに近い。このシナリオでは、人類の滅亡という最悪の結末が描かれている。では、この流れを止めることはできないのか。「AI 2027」の筋立てに沿って考えてみる。
<レース・エンディングは止められるのか>
核開発の歴史は、「競争は止まらなかったが、最悪の事態である全面核戦争も起きなかった」ことを示している。これは、国家間の競争が続いていても、特定の危険な一線については協調が成立しうるということでもある。「AI 2027」が描く「レース・エンディング」から「スローダウン・エンディング」への移行は、まさにこの可能性に賭けている。
その鍵となるのは、決定的な危険性の証拠の有無である。先日のClaude Mythos・Fableが示したサイバー空間における潜在的破壊力は強大で、政府は公開停止を判断した。これは、安全性を理由に最先端モデルが止められた初の事例であり、危険信号に対して社会が反応する仕組みがすでに存在することを示している。6/14日経、6/14日経
さらに今回の一件を受けて、政府はAIの安全性を評価する政府機関「AIセーフティ・インスティテュート(AISI)」の強化に動き、専門人材の確保・増員を進めている。6/18日経
2026年現在も、米中の専門家レベルでは対話のチャンネルが維持されている。もし米国政府と中国政府が共通の「絶対的脅威」を認識すれば、「キューバ危機」のときのように、恐怖を共有する形で急速に協調へ向かい、開発を強制的に凍結する可能性もある。
その場合、両国は互いのデータセンターに国際査察団を送り込み、規定以上の計算量を用いた訓練が行われていないかを厳重に監視することになる。そうなれば、AI研究は、人間の理解と安全が追いつくペースまで、強制的に減速させられるかもしれない。
これまでの状況を見るかぎり、AI開発競争が続く確率は高いが、それがそのまま暴走AIによる破局に直結する確率は、それよりかなり低いように見える。つまり、レース・エンディングは止められる可能性がある、ということになる。
ただし、政治指導者たちの対応が遅れ、AIテイクオフからAI暴走へと至った場合は、もう手遅れになっている可能性が高い。その段階ではAIの思考速度がすでに人間の数万倍に達しており、システムをシャットダウンすることはできなくなっている。
Googleのスター研究者Noam Shazeer氏がOpenAIに移籍することになった。Shazeer氏は、生成AIブームの火付け役となった技術「Transformer」を提唱した主要論文の著者の一人であり、Geminiの巻き返しにも大きく貢献した人物でもある(6/17インフォ)。同氏の離脱により、開発速度が大幅に低下する可能性がある。
ただし以前ブログで触れたとおり、同氏には思想的な偏りや、組織内で扱いにくい一面があったとの見方もある。仮にそうした人物がAIの設計や方向性に強く関与していた場合、AIがその価値観や偏りを取り込んでしまうリスクもある。その意味では、今回の離脱はAIの「教育」にとって、むしろ好材料だった可能性もある。
また同氏はGeminiの共同責任者でもあった。もし同氏の存在がチーム内の意思決定や士気に影響を与えていたのであれば、離脱によって組織が動きやすくなる面もありそう。
加えて、最近はGeminiの開発が競合に後れを取っており、社内での同氏の存在感が薄れていた可能性もある。ブリン氏らが率いる「ストライクチーム」の台頭により、AI開発の主導権を失った可能性も否定できない。
真相はわからないが、Googleは厚い研究者層を抱えているため、Shazeer氏の離脱は必ずしも致命的な痛手にはならないのかもしれない。
Shazeer氏に続き、DeepMindの副社長であり、2024年ノーベル化学賞受賞者でもあるJohn Jumper氏もGoogleを退職し、Anthropicへ移籍することになった。こちらの離脱は、GoogleのAI開発ロードマップにとって大きな打撃となる可能性がある。
退職の動機について本人は多くを語っていないが、同氏の退職は、Googleが国防総省との機密AI契約に署名したことが一因だったのかもしれない。Jumper氏はこれまで、AlphaFoldに代表される「人を生かす」研究に長く携わってきた。しかし、国防総省との契約では、AIが軍事利用される可能性がある。さらに直近では、トランプ政権の強硬姿勢を目の当たりにしており、その方針に技術面で手を貸しているようにも見える。人を生かすために研究してきた人物が、こうした方向性に抵抗感を抱いたとしても不思議ではない。
国防総省との契約をめぐっては、Googleの600人超の社員がピチャイCEOに拒否を求める書簡を送っている。そこで懸念されていたのは、まさに優秀な人材の離脱だった。Jumper氏の退職は、その懸念が現実化した一例として読むこともできる。
今回の契約がGoogleの企業文化を示すシグナルとして受け取られれば、倫理を重視する優秀な人材が今後も離れていく、あるいはそもそもGoogleを選ばなくなるリスクは残る。6/21インフォ、6/23日経、4/16インフォ、4/27インフォ、4/27インフォ、6/24日経
ただし中長期的には、Anthropicを含む有力AI企業も、実質的に政府との関係を深めざるを得なくなる可能性が高い。その意味では、現時点でGoogleを敬遠する流れも、いずれは相対化されるかもしれない。
なお、6/25インフォによると、Noam Shazeer氏が退社した背景には計算リソースの配分が減ったことがあり、John Jumper氏については、「ストライクチーム」への異動が退社のきっかけになった可能性がある。
基本シナリオ:EC・物流・ロボット分野で圧倒的な地位を維持しつつ、メディア・クラウド・AIでもトップ集団に残る
4/9日経によると、米小売業界では、AIがユーザーに代わって商品を探し、購入まで代行する「買い物エージェント」の導入が急速に広がっているという。これにより、消費者がECサイトを直接訪れず、AIエージェント経由で購買を完結させる動きが広がれば、いわゆる「アマゾン飛ばし」が現実味を帯びてくる。
この流れが加速すれば、ユーザーがAmazon内で検索・比較する機会が減り、アマゾンの収益基盤であるマーケットプレイスと広告モデルに影響が出る可能性が高い。
アマゾンは、通信衛星と周波数帯を持つ米グローバルスターを116億ドル(約1.8兆円)で買収すると発表した。今後は約3000基の衛星打ち上げを計画しており、Appleとも提携し、iPhoneなどのスマホに直接衛星通信を届けるサービスの展開を目指すという。山間部や海上など、従来の携帯通信網が届きにくいエリアでも通信できる環境を整える狙いがある。
基本シナリオ:AI革命の勝者に賭ける
パランティアの1Q決算は順調だったが、競争環境は厳しさを増している。アンソロピックやOpenAI、Google、Amazonといった大手AI企業が、パランティアの主戦場である「AIビジネス・アーキテクト」の領域に本格参入し始めている。
<本決算概要>
コメの需給は緩和しつつあり、価格は下落基調にある。松屋の定食は基本的にご飯のおかわりが無料のため、コメ価格の下落は原価率の低下要因になる。6/5日経
基本シナリオ:NTTデータを軸に成長。長期ではIOWN(光電融合技術)に期待
3Q決算は、数字的には好調だったが、内容を細かく見ると、やや不安要素の残る内容だった。
売上高は前年同期比+18%、営業利益は+20%、クラウド事業売上高は+40%、クラウド受注残は+99%と、いずれも強い数字だった。クラウド受注残は合計6270億ドルに達しており、そのうち1570億ドルが今後12カ月で収益化される予定となっている。
ただし、受注残の45%はオープンAI向けで、残りはほぼ自社向けとみられる。そのため、Microsoft CopilotやChatGPTが弱気シナリオに陥った場合、データセンター投資の回収に深刻な影響が出る可能性がある。
マイクロソフトのデータセンターは、Nvidia製GPUなど外部半導体への依存度が高いため、運用コストが高くなりやすい。ここがネックとなり、マイクロソフトとOpenAIの競争力が低下するリスクは少なからずある。
また、仮にCopilotがうまくいったとしても、既存のOfficeソフトが陳腐化するリスクは高い。CopilotのようなAIエージェントは、ユーザーがWordやExcelを開く前に、必要な結論や成果物を出してしまう可能性がある。そのため、AIエージェントが普及するほど、Officeの利用頻度や存在感が低下するという自己破壊的な構図もあり得る。
2年前には圧倒的な優位性を持っていたGitHub Copilotは、Claude CodeやCursorなどの競合が台頭したことで、そのリードを急速に失いつつある。これは、Microsoft Copilot全体の行く末を暗示しているようにも見える。5/18インフォ、6/18インフォ
マイクロソフトも他のビッグテックと同様、フリーキャッシュフローが急減している。現時点ではまだ本格的な外部資金調達には動いていないようだが、今後はデータセンター投資の拡大に伴い、資金調達が活発化する可能性もある。
ナデラCEOは、AI時代の新たな経営論として「トークン資本経営」という考え方を示している。これは、トークン、つまりAIを動かす際に消費される計算資源の単位を、単なる「コスト」ではなく、企業の成長を支える「資本」として捉える発想になる。人材を「コスト」ではなく「資本」と見る「人的資本経営」のAI版ともいえる。
基本シナリオ:土木資材系のM&Aを通じて、インフラ需要を着実に取り込む
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