2025年10月1日水曜日

ウォッチリスト

今後はAI革命と円安が進みそうなので、海外のAI関連株を中心に見ていく。

・米エヌビディア
現在、「AI革命」の恩恵を最も受けている会社。AI革命は始まったばかりなので、今後も力強く成長していきそう。ロボット分野でも膨大なチップ需要が期待できる。問題は供給過剰懸念(9/23インフォ9/25日経9/25日経9/29日経9/29日経)と中国やGoogleなど競合の追い上げになる。9/5日経9/19インフォ

米シンクタンクの分析では、米国内の企業や研究機関に所属する優秀なAI研究者の約4割が中国の大学出身者になる。今後、中国政府や企業が彼らを通じて知財を獲得すれば、AI開発力はさらに高まる可能性が高い。

9月、中国政府は中国企業がエヌビディアからAI半導体”スパイGPU”を購入することを禁止した(9/18日経8/14日経)。中国はひとり立ちする準備が整いつつあるのかもしれない。

・蘭ASML
最強の半導体露光装置メーカー。参入障壁が極めて高く、実質的に競合がいないところがいい。ただし、中国企業(ファーウェイなど)の猛追には注意が必要。中国は国家主導で半導体開発を推進しており、技術力は着実に向上している。近い将来、追いつかれる可能性がある。

7/30日経には、「半導体の生産における技術進歩のけん引役は、チップを素材のウエハー上に焼き付ける露光などの「前工程」から、チップを切り出して封入する「後工程」に移りつつある」「EUV(極端紫外線)露光装置およびマスク関連装置の需要はピークアウトしている」と気になる情報があった。またAI半導体にどの程度使われているのもよくわからない。(要調査)

9/17日経には、従来の露光技術に代わる新しい技術体系「ナノインプリント」が紹介されていた。これはEUVに比べて低消費電力・低コストで微細化を実現できるという。ここらへんの調査もしたほうがよさそう。

・米OpenAI(非上場)
8月時点で週間アクティブユーザー数が7億人に達した(8/5日経)。Geminiの5倍以上の規模で、チャット領域では一人勝ちの様相を見せつつある。

ただし競争は激しく、ビジネス利用ではAnthropicに大差を付けられている(9/16インフォ)。資金面でも課題があり(9/9インフォ)、従業員向け株式売却をきっかけに離職増加の懸念もある。8/26インフォ

9月、エヌビディアがOpenAIに最大15兆円を投資すると発表した(9/23日経9/23日経)。資金面の問題はなんとかなりそう。

・米アンソロピック(非上場)
エンジニアから高い人気を集めるAI企業。AIの安全性を最優先する方針を掲げ、ソフトウェアの性能面でも高い評価を得ている。このような理念と実力を兼ね備えた企業こそ最終的に生き残る可能性が高い。足元の業績は絶好調。7/31インフォ

同社のAI「Claude」はコーディング能力に優れており、経営者はAGI達成に必要なことを熟知しているようなので、ここは有力なAGI候補企業になる。

アンソロピックは、AIが30時間連続でプログラミングできる新基盤モデル「クロード・ソネット4.5」の提供を開始した(9/30日経)。AIがAIを設計し、AGI開発へと踏み出す瞬間が、いよいよ秒読み段階に入ったように見える。

・米アマゾン
ECやクラウド基盤に加え、革新的な店舗運営システム、物流システム、デジタルコンテンツ販売でも成長余地が大きい。特に新興国を中心とした「グローバルサウス」での市場拡大が期待できる。

7/17日経8/4日経によると、AmazonもMicrosoftが構想する「AIエージェント・ファクトリー」の構築を目指しているもよう。ただし、独自の強力なAI汎用モデルを持たず、クラウド基盤ではマイクロソフトやGoogleの猛追を受けているため、不透明感は残る。

一方で、投資規模は巨額で、今期もアルファベットやマイクロソフトを上回る水準の投資をしている(8/2日経)*投資分野は多岐にわたる。これは長期的に参入障壁となる。

アマゾン倉庫のロボットはまもなく人員数を上回る見通し(7/1WSJ)。先進的なロボット企業としての成長シナリオも描ける。

・米国市場に上場している「銅ETF」「銀ETF」「ウランETF」
銅、銀、ウランは「グリーン革命」で需要は右肩上がりだが、優良鉱山の減少や環境規制などで供給不足に陥りつつある。価格の変動がほぼ需給だけで決まるので、わかりやすいのもいい。

・米AMD
PC向けのCPUとデータセンター向けのGPUを主に製造しており、現在GPUの引き合いが強い。エヌビディアはLLM訓練用の市場を支配しているが推論に関してはシェアは小さい。AMDの推論GPUは評価が高く、オラクルやオープンAI、xAIなどのハイパースケーラーに提供している。

PC向けCPUでもシェアを拡大しており、今後数年内に50%を超える見込み。自動車や産業用の組み込み半導体も設計しており、こちらも好調。7/13バロンズダイジェスト

・米インテル
7〜9月にかけて米政府やソフトバンクグループ、エヌビディアなどが相次ぎ出資している。ソフトバンクは子会社ARMの低消費電力AIチップの生産をインテルに委託する狙いがありそう(8/21日経8/19ロイター)。エヌビディアの出資は自社GPUとインテル製CPUを組み合わせ、高性能製品を開発することが目的の一つとされている(9/19日経)。ただし、現時点でのインテルの技術力は競合に比べて周回遅れの状況にある。

🔼・瑞Spotify
音楽配信市場はレッドオーシャンで差別化を図りづらそうに見えるが、実際に複数のサービスを試してみると、Spotifyは差別化ができているように感じた。音楽・音声配信の世界市場は巨大なので、成長余地は大きい。

しかしすでに株価が大きく上がってしまったのであまり興味がわかなくなってしまった。

・メルカドリブレ
ナスダックに上場している南米最大のEC企業。Amazon型のマーケットプレイスに加え、フィンテック事業も展開。南米は銀行口座やクレジットカードを保有していない利用者が多く、銀行口座やクレジットカードを持たない層向けに独自の決済サービスを提供している。ラテンアメリカ市場の出遅れ感から成長余地は大きい。ただし、カントリーリスクには注意が必要。

🔼・リクルート
子会社米Indeedの成長期待が高い。しかし、AIの台頭により、雇用やテクノロジーの先行きが見通しづらくなってきた。


・エムスリー
医療DXの潜在市場は大きい。電子カルテとクリニックアプリが成長ドライバーになりそう。業績や株価は底打ちし、上昇トレンドが始まったように見える。

🔼ダイキン
海外売上高比率が8割を超えているので、円安耐性がある。省エネ性能に優れ、環境負荷の少ない空調機器を展開しており、グローバル市場における競争力は高い。今後は、地球温暖化の進行による空調需要の増加に加え、新興国市場の拡大も期待でき、中長期の安定した成長が見込める。欧州事業は足元で回復の兆しが見え始めている。

ただ、中国企業のハイアールなどが勢力を拡大している。過去のパターンどおりにいくと、テレビやEVのような展開になりそう。8/13日経


🔼・AREホールディングス
貴金属リサイクルの大手。貴金属の価格は高騰しているため、貴金属のリサイクルはメガトレンドになる。AREは全国に回収ルートを持つのが強みで、新工場稼働により業績の拡大が期待できる。インフレ耐性があり、配当が4%を超えるところもいい。

しかし、この手の企業はいまいち興味がわかない。

・REIT(不動産投資信託)
現在、REITのバリュエーションは歴史的な低水準にあり、「REITの黄金期が始まる」との見方が増えている。今後の経済ショックで大きな投資チャンスが訪れる可能性がある。

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