念のため、米国で金利が急上昇した場合のことを考えておく。
今後インフレ率が2%を超えて上昇する傾向がはっきりすれば、FRBは政策金利を引き上げていくわけだが、そうなると長期金利も大幅に上昇する可能性がある。
現在の米株価を企業業績と実質長期金利(長期金利-インフレ率)とリスクプレミアム(投資家が求める超過収益)から分析すると、リスクプレミアムの推計値は2.5%になるという。これはリーマンショック後の3.5%からは低下しているが、リーマンショック前の1.3%と比べれば高いという。つまり今の株価はリスクプレミアム的には妥当な水準になる。しかし今後、実質長期金利が1%上昇したら、米株価には割高感が出て25%程度下落してもおかしくないという。
仮に長期金利が金余りなどの理由で上昇しなくても、短期金利がそれを上抜けば債務圧縮局面に入らざるを得なくなる。
短期金利が上がっても長期金利が上がっても、どちらにしても株式市場には大きなマイナスの影響が出そうなので、注意しておこうと思う。
参考:金融政策正常化 道険し 日経2017/12/12
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