2016年8月12日金曜日

狼狽売り

今まで市場が急変したときはジョージ・ソロスの投資手法を参考に動いてきた。ソロスの手法は次のようになる。
1)損失を出してもいいから、まずは生き残ることを最優先する。
2)仮説を立てて投資をして、市場からお前は間違ってるとつげられたらさっさと手じまう。原因を考えるのは後。原因はしばらくたたないとわからないことがある。

この方法に感銘を受け実践してきたが、結果的に底値近辺で売りさばいていることに気づきはじめた。別の考え方も目にするようになったのでそれらをまとめていく。

狼狽売り反対派① 株式評論家 北浜流一郎
1)株式市場は次々に関心事を移す。市場は何が起ころうと次第に落ち着きを取り戻し回復に向かう。それまでは腹をくくって自律反発を待つ。それは必ずある。
2)市場では投資家の見方が一方向に寄り、何の希望のないと思えるようなところが底になる。つまり「陰極まれば反転す」となることが多い。もちろんそこからもう下げないというのではない。さらに下げることもあろうがそれは大きくはないということ。下値固めをしている最中ととらえる。

狼狽売り反対派② ファンドマネージャー 藤野英人
1)ネガティブなイベントはたくさんある。その時々で先が見えなくなりとても悲観的な気持ちになることがある。しかし私たちはその都度危機を乗り越えてきた。中長期投資は「世の中にはいろいろあるけれど、最後には困難を乗り越えて前進する」事を信じられるかどうかが求められる。
2)終わりのない危機はない。時間がたてば必ず市場は落ち着いてくる。

狼狽売り反対派③ 元ファンドマネージャー ピーター・リンチ
1)世界の変化のスピードは速すぎる。思いがけない出来事があまりに多い。だから地合の予想はできない。
2)弱気の発言は知的に聞こえる――。下落相場ではそんな発言があふれるので持ち株を売ってしまいたくなる。絶望のどん底で売るといつだって安値で売ってしまう。マーケットの上げ下げは無視すべき。良い企業は生き残る。

狼狽売り反対派④ 澤上篤人
1)どんな状況になろうとも私たちは食事はするし電気は使うし、日用品は使うしで、必ず消費をする。ということは経済活動は止まらないということ。その中で世の中に必要とされる企業であれば自ずと企業価値が戻り、株価も戻る。だから企業価値に対して割安であるものは買っていくべき。
2)先行きの株価暴落が見え見えの相場は大チャンス。見え見えということはマーケットが暴落をどんどん織り込んで行くから、いざその時が来たら案外浅い下げで終わってしまう。

その他 投資家 ウォーレン・バフェット
1)株式市場など存在しないも同然。
→株価ではなく企業価値の上昇のみ注視するスタンス

■今後の対策
確かに株価が暴落したときは空売りの買い戻しや、暴落待ちの投資家の買いが入るから反発する可能性が高くなる。またそのときに起こった危機で人類は滅亡するわけではなくその危機を乗り越える可能性は高い。今後、暴落が起こった時は、自律反発を信じ、狼狽売りは控えるようにしていく。

理想はバフェット型になる。企業価値のみに注目する投資ならば市場全体の動きはそれほど気にならないはず。バフェットのように常に現金ポジションを多目にとり、暴落時をバーゲンセールととらえ、割安な所で仕込んで長期保有するスタイルに転換していきたい。

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