2023年1月1日日曜日

保有株

保有比率の高い順に見ていく。

■ジモティー
基本シナリオ:最強の地元取引プラットフォームに
第3四半期決算は業績の伸びは弱かったが、全体的にはそれほど悪くない印象だった。新規事業の掲載課金型広告は順調なようで、今後は広告代理店のような事業も始めるという。ジモティーはユーザーの居住エリアや性別、年齢などのデータを持っており、全国でサービスを展開しているので、うまいことやれば稼げそうだと思った。

「ジモティー」で「雑談」コーナーが立ち上がった。これは「地域SNS」のようなものに発展していく可能性がある。少し期待したい。

川崎市がジモティーと提携した。川崎市では2023年7月から粗大ゴミの処理手数料を値上げする予定で、その影響を緩和するためにジモティーと提携したという。おそらく他の自治体も似たような状況だと思うので、このような流れは広がっていきそう。

<グーグルトレンド 過去5年の推移>
ほぼ横ばい。ページビューとの相関はそこそこになりそう。

<iPhoneのジモティーアプリ・ランキング>
2022年4月は30位。7月15位。10月21位。現在は12位。

<「ジモティー」の主要カテゴリーの投稿件数>
・売ります・あげます 2022年4月 14860604 →7月 15540651(+680047) →10月 16507035(+966384)→2023年1月 17533994(+1026959)
・中古車 891605 →880663(-10942) →899161(+18498) →1020510(+121349)
・アルバイト 1173013 →1029785(-143228) →1175078(+145293) →1165733(-9435)
・正社員 263384 →288632(+25248) →297837(+9205) →349910(+52073)
・不動産 4746672 →5066025(+319353) →2731414(-2334611) → 2734151(+2737)
・メンバー募集 755081 →777596(+22515) →800154(+22585) →823552(+23397)
・助け合い 381023 →392329(+11306) →409002(+16673) →426671(+17669)
・イベント 285390 →298778(+13388) →314690(+15912) →330160(+15470)
・教室・スクール 186931 →190520(+3589) →195454(+4934) →199244(+3790)
・地元のお店 165633 →170234(+4601) →176953(+6719) →183685(+6732)
・里親募集 122899 →127698(+4799) →136674(+8976) →144211(+7537)
*投稿件数は「取引終了分」も含めてカウントされているので、実際に取引可能な投稿件数は上記の13分の1くらいになる。
*「アルバイト」や「不動産」は増えてないように見えるが、11月1日と12月1日にカウントしたときは大きく増えていたので特に問題なさそう。

<第4四半期の売上高予想>
まずは前回の予想の振り返りから。第3四半期の売上高予想は、ページビューが小幅減、広告単価は小幅増で自動配信売上が横ばいの3億3000万円、マーケティング手数料(セルフサーブ型広告収入)も横ばいの8500万円、エスクロー決済手数料は小幅減で2200万円と想定すると、売上高は4億3700万円になる(累計売上高は13.4億円になる)、だった。

実際は、ページビューは小幅減、広告単価は微増?で、自動配信売上は横ばいの3億2700万円。マーケティング手数料もほぼ横ばいの8700万円、その他手数料(エスクロー決済手数料と掲載課金型広告)は微減の2500万円、売上高は4億4000万円(累計売上高13.4億円)だった。この中で「その他手数料」が予想より若干上振れていたのが印象的だった。これは新しく始めた掲載課金型広告の収入が増えたためかもしれない。

以上を踏まえて、第4四半期の売上高予想は、ページビューが微増、投稿数も微増、広告単価は小幅増で自動配信売上高は小幅増の3億5千万円、マーケティング手数料は微増の9200万円、その他手数料(エスクロー決済手数料と掲載課金型広告)はほぼ横ばいの2600万円と想定すると、売上高は4億7000万円になる(累計売上高は18.1億円になる)。期初に発表した会社計画(19.4億円)から若干下振れする。
*去年の第4四半期の広告単価は大きく上昇しているが、それはCMを打っていたため。CM実施時は広告単価が上昇するらしい。今期は第3四半期も第4四半期も広告を打っていない。

2023年12月期の売上高は、17.5~20.5億円くらいになりそう。

今後3年の予想売上高成長率は年率0~15%程度。現在の妥当だと思える時価総額は100億円(株価1650円、PSR5倍)くらい。2030年の予想売上高・利益は現在の2~3倍くらい。


■イントラスト
基本シナリオ:債務保証事業で未収金撲滅
第2四半期決算で上方修正が入った。売上高が62億から62.3億円(計画値から1%増)に、営業利益が14.5億円から15.3億円(計画値から11%増)に上振れた。決算説明会の社長の口ぶりからは、今後さらに上振れる可能性があることもうかがえた。

業績の牽引役は家賃債務保証事業で、ソリューション事業のC&Oサービスから保証事業へのシフトが順調に進んでいるという。C&Oサービスから債務保証への切り替えはもう2,3年はかかるとのことなので、その間は現在の業績拡大ペースを維持できそう。通常の家賃債務保証の新規契約も、賃貸住宅の新設着工数が堅調なので、順調に積み上げていけそうだという。

ゼロゼロ融資の終了(12/14日経)や景気後退により家賃債務保証の未収金が増えるのではないかと懸念していたが、企業の貯蓄は積み上がっているようなので(11/1日経12/8日経)特に問題なさそう。

決算説明では、業務センターの移管・集約により生産性が改善し、前期急増した業務委託手数料は商品構成の変更により今後は増えにくくなるとも言っていた。利益率は高まっていくのかもしれない。

医療費用保証事業は、今期新規契約5、解約4と、新規契約が少なく解約が増えているのが気になるが、今期は人員を増やして営業体制を強化しているので、今後は積み増していけそうだという。この商材にはいくつかの懸念事項があるが、順調にいってくれればと思う。

介護費用保証事業は、費用を親族が払うので商材の需要はなさそうだと思っていたが、商材に小額の傷害保険や賠償保険を自動付帯させたら需要が一気に増えたという。介護市場は巨大なのでこの事業が軌道に乗れば業績にインパクトが出そう。

前回の決算説明で事業債務保証を間もなく始めると言っていたが、その点のついての言及はなかった。代わりに、近々新しい保証商材を発表すると言っていた。少し期待したい。

11/1日経11/1日経11/2日経に「経営者保証」に関する記事があった。経営者保証とは金融機関が中小企業に融資するときにつける保証で、倒産したときに会社資金で返済できない分を経営者の資材で返済してもらうというもの。国は国内で企業を促すために、今後はこの経営者保証を規制する方針という。イントラストはこの保証に関与できるのではないかと思ったが、これは単なる融資審査みたいなものなので、イントラストの出る幕はなさそう。

今回の決算説明はポジティブサプライズが多かったが、問題は動画をアップするタイミングが遅かったこと。機関投資家向けの決算説明会が開かれてから1週間たってようやく動画がアップされた。その間に株価は大きく上がってしまった。もう少し個人投資家に配慮してほしいと思った。

決算資料を読んで気になったことがこの説明会では質問されていなかったので、今回は個人投資家向けの説明会に参加して質問してみた。質問は2つ。1つは、「スマホス(医療費用保障)の解約率が5%に上昇しているが、解約の理由は何か」というもの。社長の返答は曖昧で、その点に関しては調べていないという感じだった。かわりに「解約率5%はつまり継続率95%ということで、90%を超える継続率は優秀」というような説明を受けた。確かにそれはその通りだとは思うが、商材の改良につなげるために解約の理由は聞いた方がよいのではないかと思った。

もう1つは、「リーマンショック級の景気後退が起きた場合、家賃債務保証でどのくらいの未収金が発生しそうか」というもの。この返答も不明瞭で、そういったことは想定していないという感じだった。かわりに「比較的安定した業態。まったく想定できなような何かが発生した場合はおそらく対応できる。体制は整えている」というような説明を受けた。イントラストはリーマンショック時に倒産の危機に陥っているのに(参照)、想定していないのはいかがなものかと思った。ただ現在の財務状態はおそらく当時よりもかなりよいので、それほど心配しなくてもよさそう。

今回の質疑応答でおもしろく感じたのは、このような答えにくい質問をわざわざ選んで回答していたこと。チャットフォームに書かれた質問は全部で10くらいあり、時間の関係で3つまでしか回答されなかったが、その中で上記2つが選ばれた。ここの社員はガッツがありそうだと思った。ただ後にアップされたこの説明会の動画は質疑応答のシーンが全てカットされていた笑。

2027年までのイントラストの成長シナリオと業績予想をざっと書いておく。今後2年は家賃債務保証事業が業績を牽引し、24年3月期の売上高は75億円、営業利益は17億円になる。その後は医療費用保証が業績を牽引し、27年3月期の売上高は110億、営業利益は24億になる。この時点での医療費用保証の導入病院数は300になる。

今後3年の予想売上高成長率は年10~15%程度。現在の妥当だと思える時価総額は180億円(株価800円、PSR3倍)。2030年の予想売上・利益は現在の2.5~3倍くらい。


■ステムリム
基本シナリオ:再生誘導医薬でテンバガー達成
急性期脳梗塞の第2相治験の結果の詳細がわかった。プラセボ投与群の改善率は18%、レダセムチド投与群は34%だった。これでレダセムチドの有効性が示唆されたとのことだが、それほどインパクトのある内容ではなかった。先日グロース市場に上場したティムスも急性期脳梗塞の第2相治験を行っているが、結果はプラセボ投与群の改善率18%、TMS-007投与群は40%だった。ティムスの方が改善率が高い。ただ薬を投与できるタイミングはティムスが発症後12時間以内なのに対し、レダセムチドは発症後24時間なので、レダセムチドの方が若干長い。また作用の仕組みが異なるので併用できる(競合しない)可能性もある。

グローバルで行う第3相の脳梗塞治験の計画も発表された。国内の第2相治験では対象患者が60~85歳だったが、グローバル治験では18歳以上に対象範囲が広がった。投与するタイミングは国内治験が発症後4.5~24時間だったが、海外治験は発症~25時間に変わった。素人的には、若年者は幹細胞が多いのでグローバル治験はレダセムチドの改善率が上がりそうだと思ったが、プロは「治験被験者が60~85歳(第2相)から18歳以上(予定第3相)と一挙に広がる。偽薬群の改善率↗️が見込まれ個人的には厳しい結果を予想する」「欧米では若年者の脳梗塞が増加中で高齢以外の危険因子を持つ者が多い。治験除外基準をうまく設定しないと第3相治験は泥沼へ」と、プラセボ群も上がるという。ほかにもネガティブな点があるようで少し心配になる。どっちに転ぶかわからないが、おとなしく結果を待っていようと思う。

グローバル治験は12月から始まる予定だったが、まだ始まっていない。悪い情報は出ていないのでもうじき始まることを期待したい。国内治験では治験が始まってから結果が出るまでに32ヶ月かかっている。グローバル治験も同じくらいの時間がかかるとすると結果は2025年の後半あたりにはわかりそう。

表皮水疱症の追加治験も2022年12月頃から開始の予定だったがこちらも始まっていない。患者あっての治験なので多少開始時期がズレることもあるのかもしれない。こちらの結果は結果は2024年の中頃にはわかりそう。

<イベント一覧>
・変形性膝関節症の第2相治験結果が2023年の2月頃に出る。
・慢性肝疾患の第2相治験結果が2023年の4月頃に出る。
・心筋症の第2相治験が2023年の半ば頃に始まりそう。
・表皮水疱症の第2相・追加治験の結果が2024年の中頃にわかりそう。
・脳梗塞(急性期)の第3相治験結果が2025年の後半あたりにわかりそう。

今後3年の予想売上高成長率は年率0~20%程度。業績が急拡大するのは早くて2年後。現在の妥当だと思える時価総額は600億円(株価1000円)くらい。2030年の予想利益は30~500億円くらい。

■今後の計画
インフレが落ち着くまで静観する。ただし米VIXが40超、騰落レシオが70以下になった場合は買っていく。株価が下げたときに買えるように銘柄のリストアップ・調査をしていく。

12/17ヴェリタスに「景気後退入りして最初の数ヶ月間に株価が大きく下落する傾向がある。そして景気後退入りして最初の4ヶ月間のどこかで株を買った場合、その後6ヶ月間のリターンはマイナスに終わる可能性が高い。しかし景気後退入りから5~14ヶ月の間に株を買った場合は、その後6ヶ月の投資リターンはプラスになりやすい」とある。
また9/13日経には「1871年以降の米国の平均的な景気後退期間は16.7ヶ月で、その期間の株式の平均下落期間も16.7ヶ月になる。株式は景気に6ヶ月先行する」みたいなことが書いてあるので、景気後退が始まってから10ヶ月くらいたった頃が仕込み時になるのかもしれない。
米景気は2023年半ば~2024年初め頃に景気後退入りしそうなので、株を買うタイミングは24年半ば頃になるのかもしれない。

次回構築するポートフォリオは半分くらいをドル建てにしたい。

■去年の運用成績と今年の予想
去年の予想運用成績は±35%だったが、実際は-30%。-50%くらいは覚悟していたが、予想の範囲内に収まっていた。金融資産が減ったのは悲しいが、知識は着実に積み上がっており、今後の見通しもそれほど悪くないので特に問題なさそう。今年も淡々と知識を積み上げていこうと思う。今年の予想運用成績は-25~10%。

0 件のコメント:

コメントを投稿