この会社はもともとペイパルでカードの不正利用や不審なお金の動きを感知するシステムを開発していたが、他の分野でも応用が利くということで2004年にパランティアとして創業。
この会社が作ったソフトは多様なデータを大量に集め、それを分析して探しているものを見つけたり、パターンを見いだしたりするというもの。諜報活動や個人を対象にしたスパイ活動に最適なもので、ビン・ラディンの居所を突き止めるのに一役買ったという。現在はこの技術をベースにしたコンサルティング事業を手がけており、当初の顧客はCIAやNSAなどの諜報機関だったが、今ではコカコーラ、JPモルガン、富士通など多岐にわたる。
企業でコンサルティングする場合は、パランティアが開発したデータマイニング(掘り出し)ソフトを使って、企業内にある散らばった様々な情報(アンケート、エクセル表、文書、写真、キーボードの操作、電子メール、チャット、HP閲覧履歴、クレジットカード履歴、その人の郵便履歴や自動車での出勤ルートなど)を目的に応じて収集し、相関性を加味しながらデータを結合、分析、パターン化し、結論を出していく。この作業は今まで戦略コンサルが行ってきたものだが、パランティアではこれを驚くほど短時間でできるという。
ピーター・ティールは2005年に原油価格が50ドル前後だったときに今後5年間で100ドル超になる予想し、また不動産バブルがはじけると予想している。2016年の米大統領選挙では選挙直前の9月にトランプ大統領に多額の寄付をしており、つい先日にはVIX指数に賭けて大勝ちしている。パランティアの技術はこれまでとらえきれなかった世の中の動きをデータで浮き彫りにする力があるとされおり、これらの予想はその情報分析を用いて導き出したものかもしれない。
この会社は近いうちに上場するといわれているが現在の推定時価総額は2兆円になる。
参考:(アクセスできなくなっている)
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