■10月
・ステムリム 全売却(笑) 損益-13%
再生誘導医薬レダセムチドには大きな問題が2つあると思ったから。
レダセムチド(HMGB1断片ペプチド)は骨髄にある幹細胞を患部に誘導して組織を再生する仕組みだが、骨髄中の幹細胞は加齢に伴い減少していく。そのため高齢者では薬があまり効かない可能性がある。当初、ステムリムはこの点を考慮して非臨床試験を行っていると思っていたが、IRに確認してみると、今回の治験で初めて高齢者に効くかどうかがわかるとのことだったので、これは危ないなと思った。
この治験をクリアしてももう一つ問題がある。それはレダセムチドがガン細胞を誘導(転移)させる可能性があること(参照1,参照2、参照3)。現在、日本人の3人に1人がガンで亡くなっており、ガン細胞は加齢に伴い増加しやすくなるので、高齢者には使いにくい可能性がある。レダセムチドの主な対象疾患は、先天性疾患の表皮水疱症を除き、脳梗塞や肝硬変など高齢者に多いものなので、厳しそうだと思った。
ステムリムを長いこと観察してきたが、1つ目の問題に気づくのに1年3ヶ月、2つ目の問題に気づくのに1年5ヶ月かかった。しかもそれらに気づいたきっかけは”あの”掲示板になる笑。掲示板に頼る投資法には無理があると思った。創薬ベンチャーへの投資は表面的な情報を集めているだけではダメで、医学や薬学の基礎知識がないとまともな判断ができないとわかった。創薬ベンチャーへの投資はこれで終わりにしようと思う。
*補足。12月の始めにステムリムの掲示板で「ガン化」の話題が出ていたので、上記の「ガン誘導」についての書き込みをしてみた。すると参照2に添付されている論文にはレダセムチド(HMGB1断片ペプチド)がガンを誘導するといった記載はないという指摘を受けた。当初、HMGB1タンパクの細胞誘導因子はレダセムチドしかないと思っていたが、以前ブログで書いたステムリムレポートを見返すと「HMGB1タンパクは、Abox、Bbox、tailの3つの部分で構成されており、Abox(レダセムチド)は幹細胞を誘導する部分、Bboxは炎症反応を誘導する部分」みたいなことが書いてある。ガンについて調べてみると「ガンは炎症が大好き」(参照)といった情報もあるので、ガン細胞を誘導するのはBboxっぽいことがわかった。
・アイ・パートーナーズフィナンシャル 新規買い
有望なビジネスモデルなのに全く評価されていないと思ったから。*詳細は後述
■11月
・アイ・パートナーズフィナンシャル 8割売却 損益+3%
第2四半期決算が予想より下振れたから。想定に誤りがあると思った。
・ジモティー 10%売却 損益+125%
決算が悪そうだったから。失望売りが避けられないと思った。
・ジモティー 少し買い増し
サプライズ決算だったのに、その日の夜間PTSで10%超下げていたから。
分売発表後に高値から20%超下げていたから。
■12月
・ジモティー 11月に売った分を全て買い戻し
12/3の日経に「マザーズ市場の信用評価損益率は1日時点でマイナス26.3%」とあり、底が近いと思った。
*しかしその後マザーズ市場はさらに下げ、信用評価損益率は15日に-30%になった(12/16日経)。ここまで下げたのは年末の「損出し」や金融政策の転換、IPO投資の資金確保のための換金売りが影響していたもよう。ただ、ジモティーに関してはほぼ底値で買えていた。
・ステムリム 新規買い
レダセムチドはガン細胞を誘導しなさそうだとわかったから。
ステムリムのサイトを久々に見たら、11月に阪大と共同で「再生誘導医学研究所」を設立しており、再生誘導医薬は大丈夫そうだと思ったから。
ただ、ギャンブル性が高いので買ったのは少しだけ。
・アイパートナーズフィナンシャル 買い増し
割安感があったから。年末に売り込まれていて時価総額が30億円を割っていたから。
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