よく調べないで買った株は失敗することが多いので、これからはネチネチと調べてから買うことにする。
<10倍株候補の条件>・上場5年以内の会社
・社長が若くやり手
・オーナー企業
・時価総額が300億円以下
・急成長している
<優良企業の条件>
・参入障壁が高い
・ストック型ビジネスを手がける
・時流に乗っている(潜在市場が大きい)
→業績が落ちにくく、利益成長を続けやすいビジネスモデル
(例)エムスリーやインフォマートなど
・オロ。クラウドERP(基幹業務システム)を開発している会社。導入コストが従来のERPよりも圧倒的に安いので中規模の会社で普及が進みそう。
→2020年7月1日の株価2509円。現在の株価2909円。順調に成長しているが、競合が増えているので今後はやや厳しい展開になるかもしれない。
・マネーフォワード。経営者ができそうな感じ。ただ時価総額が大きく、ニッチトップでないのが問題。家計簿アプリではトップになれそう。
→2020年7月1日の株価3170円。現在の株価6920円。株価が2倍以上になった。やはり経営者(経営陣)がヤリ手だった。フィンテックの潜在市場は大きいのでまだまだ成長できそう。
・ウェルビー。敏腕ファンマネ・北原氏が長期で保有している銘柄なので有望そう。ただコロナで障害者雇用はしばらく厳しくなりそう。
→2020年7月1日の株価1344円。現在の株価1334円。コロナ禍でも業績は順調に伸びているが株価は横ばい。今後は業績拡大と連動して株価も上昇していきそう。
・マクロミル。ネット調査首位級で業績も堅調なのに売られ続けている。株式需給あたりに問題があるのだろうか。コロナの影響はそこそこ受けるもよう。ただ時価総額300億円(株価750円)以下の現状は割安感がある。
→2020年7月1日の株価714円。現在の株価1107円。ビッグデータ分析などによりネット調査は減少傾向のようだが、プライバシー規制などもあるのでネット調査の需要は底堅そうでもある。
・ジェイエスビー。学生向け不動産の物件管理などをしているストック型ビジネスモデルの会社。ただ独自性は薄く成長は穏やか。
→2020年7月1日の株価2760。現在の株価3160。株価は一時4300円まで上昇したが、7月の増資と株式売り出しで急落。調達した資金で新たな学生寮を作るようなので、長期的な見通しは悪くなさそう。ただ上場時からの大株主だったレオスキャピタルが急いで手仕舞ったようなので怪しい雰囲気も漂う。
・casa。デジタルを駆使した家賃保証サービスを手がける会社。ここもストック型ビジネスモデルっぽい。
→2020年7月1日の株価1116円。現在の株価932円。ビジネスモデルはストック型でそれほど悪くなかったが、社長のパワハラが発覚し株価急落。イメージ悪化で新規客が寄りつきにくくなりそう。
・ウォンテッドリー。リンクトイン日本版みたいな会社か。株式の約7割を保有する女性経営者がなにか仕掛けてきそう。コロナ後が買い場になりそう。
→2020年7月1日の株価1430円。現在の株価1526円。社長がなにか仕掛けたのかコロナ禍に株価が急進。しかしその後元の水準に逆戻り。なにかあったのかもしれないが、この分野は興味が湧かないため調べる気が起こらず。
・テンポイノベーション。付加価値を高めた居抜き物件を提供する会社。利益率が高いので良さそうだったが、しばらくはコロナで厳しそう。
→2020年7月1日の株価622円。現在の株価891円。コロナで飲食店が厳しい中、業績を順調に伸ばしている。脅威としかいいようがない。内実が気になるところ。
・シルバーライフ。高齢者向けの弁当宅配をする会社。栄養バランスの取れた冷凍弁当などの需要が伸びている。ただ参入障壁は低い。
→2020年7月1日の株価2280円。現在の株価1321円。売上が伸びているが利益が減っている。参入障壁の低い領域で闘う”成長企業”の典型的なパターンか。
・ビジョナリーホールディングス。2019年12月にエムスリーが30億円出資し筆頭大株主になった会社。エムスリーと共同で次世代型のメガネ屋をつくるとのことなので期待できる。
→2020年7月1日の株価327円。現在の株価210円。次世代型メガネ屋「センスエイド」は2023年頃から存在感が出てきそう。23年の中期目標である売上高373億、営業利益17億円は大幅な未達で終わりそうが、エムスリーがついているので今後収益率が高まっていくのは間違いなさそう。
<2018年に上場した会社>
・ZUU。社長の著作がなかなか面白かった。ただビジネスモデルは少し弱そう。
→2020年7月1日の株価2605円。現在の株価1271円。経営者は熱い人で、売上も勢いよく伸びているが、利益が出ていない。ニュースメディアなど差別化しにくい領域で戦っているのが問題か。ただ社外取締役に著名アナリストの藤田勉氏が加わったので、利益率は徐々に改善していきそうでもある。
・ロジザード。クラウド在庫管理システムを提供する会社。ストック型ビジネスモデルだが売上の伸びがやや弱い。
→2020年7月1日の株価1862円。現在の株価2025円。業績が地味に伸びており、それと連動して株価も地味に伸びている。ただ勢いに欠ける。
・GAテクノロジーズ。中古不動産取引プラットフォームを運営する会社。売上高が急速に伸びている。社外取締役にプレステの生みの親である久夛良木氏がいるのが気になる。
→2020年7月1日の株価2350円。現在の株価1303円。売上は急速に伸びているが赤字に転落したもよう。差異化を図れなかったのかもしれない。
・アクリート。ショートメッセージ配信代行サービスを手がける会社。具体的に何をしているのかよくわからないが、業績は堅調に伸びており、ストック型のような収益構成になっている。
→2020年7月1日の株価810円。現在の株価1395円。参入障壁は低そうだが業績は順調に伸びている。ただ今後も高い利益率を保てるかは疑問。
・シノプス。自動発注システムを手がける会社。今年1月にeBASEと業務提携している。伸びそうな業種だが、市場シェアは14%程度なので競合がたくさんいそう。
→2020年7月1日の株価1987円。現在の株価1121円。コロナの影響と競争激化で苦戦しているもよう。
<2019年に上場した会社>
・スマレジ。POSレジのクラウドサービスを手がける会社。業績の伸びは順調だが、リクルートの「Airシリーズ」とバッティングしそう。
→2020年7月1日の株価1647円。現在の株価2145円。Airシリーズとは確かにバッティングしていたが、潜在市場は大きく、主な競合はリクルートとUSENくらいしかいないので、それほど問題ではなかったもよう。株価は一時4300円まで上がったがその後急落。なにか問題が起きたのかもしれない。
・カオナビ。顔写真を使う人材マネジメントシステムを提供する会社。リクルート系で、競合がいなさそうなのがいい。
→2020年7月1日の株価4646円。現在の株価2980円。人事管理システムSaaSには競合が山ほどいた。
・ミンカブ。「みんなの株式」や「株探」など個人投資家向けのメディアプラットフォームを運営する会社。個人的にはほとんど利用しないサイトだが、アクセス数や業績は順調に伸びている。
→2020年7月1日の株価1983円。現在の株価2748円。業績が力強く伸びている。しかしここは使わないサイトなので調べる気が起こらない。
・日本ホスピスホールディングス。高齢化社会で伸びそうな名前。ただ自己資本比率が低く、投資負担の重い会社なので、増資が頻発しそうでもある。社長の商売っ気の強そうな顔と事業内容がマッチしないのも気がかり。
→2020年7月1日の株価1826円。現在の株価2309円。増資はなく、業績は順調に拡大している。今後も増資リスクはあるが成長はしていけそう。
・Welby。医療系アプリを提供する会社。個人が記録した医療情報を医療関係者と共有して健康状態を管理できるアプリを提供している。伸びそうではあるが参入障壁が低そうでもある。
→2020年7月1日の株価2003円。現在の株価703円。参入障壁の低いアプリビジネスは難しそう。
・トビラシステムズ。スマホ通話の課題をテクノロジーで解決する会社。オレオレ詐欺などの迷惑電話を自動的にカットするフィルターなどを提供している。法人向けのサービスも開始しており、開拓余地はまだまだありそう。
→2020年7月1日の株価1800円。現在の株価835円。個人向けはそろそろ頭打ちになりそう。法人向けはそれほど需要がなかったもよう。
・サンサン。クラウド型の名刺管理サービスを提供している会社。市場を独占しそうな雰囲気があるが、時価総額が大きすぎる。
→2020年7月1日の株価1037円。現在の株価2507円。業績が力強く伸びており、市場を独占しそうな気配がある。ただ時価総額的にも業態的にもあまり興味がわかない。
・フリー。クラウド会計・クラウド人事ソフトを提供する会社。ここもマネーフォワードと一緒で時価総額が大きく、ニッチトップでないのが問題。
→2020年7月1日の株価4830円。現在の株価6360円。マネーフォワードと同じような成長軌道、株式評価になっている。今後もマネーフォワードと併走して成長していけそう。
・ブシロード。新日本プロレスやバンドリなどキャラクタービジネスを手がける会社。タカラトミーを立て直したハロルド・ジョージ・メイ氏がプロレス会社の社長に就任したので伸びそうだが、コロナの影響をしばらく受けそう。
→2020年7月1日の株価1463円。現在の株価1882円。コロナでイベントを開けず大変だったようだが黒字を維持している。コロナ後は従来の成長軌道に戻れそう。
・ピー・ビーシステムズ。福証に上場するなんらかのクラウドシステムを提供する会社。業績の伸びや利益率が良く、社長が面白そうな感じ。
→2020年7月1日の株価1630円。現在の株価830円。7月に主力のシステム構築の売上が伸び悩み下方修正。それほど特色のある会社ではなかったのかもしれない。
・サイバーバズ。インスタグラムのマーケティング支援をする会社。レッドオーシャン市場に見えるがサイバーエージェント系なので勝ち抜けそう。
→2020年7月1日の株価3865円。現在の株価950円。売上は伸びているが、広告単価下落の影響などもあり減益基調。社長はサイバーエージェントの元エース営業マンらしいが、ビジネスモデルが弱いと厳しそう。
・ギフティ。ギフト券の電子化を推進する企業。参入障壁の低そうな業態だが、営業利益率が30%以上あるので、もしかしたら競合がほとんどいないのかもしれない。
→2020年7月1日の株価2395円。現在の株価1957円。海外市場と比較すると日本の潜在市場あと10倍くらいあるらしいので(10/18日経)、このまま新規参入がなければ大儲けできそう。ただそうなる確率は低そう。10月に株価を見た時は4000円台だったが、そこから急落している。競争が始まったのかもしれない。
・HPCシステムズ。高性能コンピューターの導入を支援する会社。AI時代には伸びそう。
→2020年7月1日の株価2862円。現在の株価2869円。AI絡みのコンピューター導入が増えており、業績が拡大しているもよう。この勢いは当面続きそう。ただ、ここも10月の高値から株価が大きく落ち込んでいる。地合いの悪化が原因だろうか。
・HENNGE。SaaSのIDを一元管理するクラウドサービスを提供する会社。SaaSプラットフォームのような存在でもある。競合はいくつか存在するが、解約率は0.2%以下なので非常に強いストック型ビジネスモデルになる。業績は順調に伸びており典型的な優良成長企業になる。
→2020年7月1日の株価2355円。現在の株価1938円。米オクタや米アマゾン(AWS)、野村総研が本格参入してきて競争が激化している。参入障壁が低いので「典型的な優良成長企業」ではなかった。
・セルソース。脂肪細胞由来幹細胞を加工受託する会社。主に変形性膝関節症などの再生医療を手がける。ステムリムの競合会社。
→2020年7月1日の株価1778円。現在の株価5430円。経営者がヤリ手で業績が急拡大、株価が3倍になっている。ただ足元では業績の伸びが鈍化しているもよう。ここは当初、ステムリムが競合になりそうだと思っていたが、そうなるとしてもかなり先の話で、あまり関係なかったもよう。
・マクアケ。クラウドファンディングのプラットフォームを運営する会社。サイバーエージェント系なので詐欺に遭う心配はほとんどなさそう。競合は多いが最終的にはこことキャンプファイヤーあたりが残りそう。
→2020年7月1日の株価6180円。現在の株価4340円。コロナ禍でクラウドファンディングが一時盛り上がり、株価は13700円まで上昇したが、今は熱が冷めたもよう。クラウドファンディング業界には新規参入が増えているので、しばらく厳しい状態が続きそう。
・ランサーズ。フリーランス人材を斡旋するプラットフォーム「ランサーズ」を運営。今後はフリーランスが増えていくので、その流れに乗りそう。
→2020年7月1日の株価771円。現在の株価352円。競争激化で成長は頭打ちに。
・ユナイトアンドグロウ。中堅企業内でIT人材をシェアするサービスを提供する会社。変わった業態なので少し興味が湧く。
→2020年7月1日の株価1126円。現在の株価1703円。都内の中小企業からの引き合いが活発なようで20%成長が続いている。ニッチ分野を開拓しているのかもしれない。
・ランディックス。東京の富裕層向けの住宅販売を手がける会社。顧客データに強みがあるらしく利益率は高い。業績も伸びている。しかしコロナで販売が落ち込みそうでもある。
→2020年7月1日の株価1950円。現在2896円。緩和マネーの影響で高級不動産の販売は好調だったもよう。
・SREホールディングス。不動産仲介の取引データを分析したAIアルゴリズム機能を提供する会社。よくわからないがGAテクノロジーズみたいな会社だろうか?
→2020年7月1日の株価2586円。現在の株価7260円。ソニーとZホールディングスがタッグを組んで作った会社のようで、GAテクノロジーズとは一味違ったもよう。
・スペースマーケット。住宅や会議室など空きスペースのマッチングプラットフォームを手がける会社。コロナの影響で売上は落ちそうだが、ITプラットフォームなので打撃は小さそう。
→2020年7月1日の株価811円。現在の株価837円。コロナ禍では苦戦したようだが、それもなんとか乗り切ったもよう。来期以降は成長軌道に戻れそう。ただ競合は多そう。
・WDBココ。医薬品の安全性情報管理プラットフォーム?を手がける会社。業務内容はよくわからないが、利益率が高く売上も順調に伸びているので調べてみる価値はありそう。
→2020年7月1日の株価2923円。現在の株価5920円。順調にストックを積み上げている。この会社を調べたときに問題点をいくつか見つけたが、それらは杞憂だったもよう。この会社にしろ、8月に調べた新日本科学にしろ、創薬以外の業務をアウトソースする流れは加速しているのかもしれない。
<2020年に上場した会社>
・ジモティー。地元取引に特化したプラットフォーム「ジモティー」を運営しており、市場を独占している。収益の柱である広告はコロナの影響で減少しそうだが、長期的な見通しは悪くない。
→2020年7月1日の株価1600円。現在の株価3410円。ほぼ予想通りの展開。
・アディッシュ。SNSにまつわる課題を解決する会社。SNS監視などをしているので伸びそう。
→2020年7月1日の株価3035円。現在の株価1164円。伸びそうなサービスだが、利益がまったく伸びていない。差異化が図れなかったのだろうか。
・NexTone。音楽コンテンツの著作権管理プラットフォーム?を運営する会社。このプラットフォームは既存の著作権会社(JASRAC)が抱える課題を解消するもののようで、ストリーミング時代にはこういう会社は伸びそう。
→2020年7月1日の株価2043円。現在の株価4600円。会社の計画通りの進捗。この会社を調べたときはJASRACが潰しにかかると見ていたが、現状は放置の状態。
<予想の勝敗>
23勝17敗。2倍以上になったのは7銘柄。1/2以下になったのは8銘柄。検証から株式投資はリスキーなことと、参入障壁が重要なことがわかった。
・STIフードホールディングス。主にセブンイレブン向けの惣菜(焼き魚やカップサラダ)を製造している会社。成城石井や世田谷自然食品への納入も開始。やや高級路線で勝負している。中食市場は単身世帯の増加に伴い拡大傾向にあるので今後も伸びていきそう。9月に生産設備増強のための増資を実施。23年12月期には生産能力が現在の60%増になる見込み。
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