2016年9月9日金曜日

最後の円高局面?

日本は公的債務がGDP比250%に達しているので、長期的には円安方向へ動いていく可能性が高い。

公的債務を返済するには財政再建をするか、インフレを起こすしかない。債務返済の王道は財政再建になるが、現実的にはそれで完済するのは難しい。なぜなら仮に財政再建をしてプライマリーバランスをゼロにできても、そこに債務の利払い費は含まれていないため、利払い費の分だけ毎年債務は増えてしまうからだ。プライマリーバランスをゼロにすること自体が絶望的と言われているのに、利払い費の分まで税収を増やせるとは思えない。

残された選択肢はインフレを起こすことになる。日本では過去の過重債務はインフレを起こして乗り切ってきた。江戸時代末期には、小判に含まれる金の量を極端に減らして、小判を大量発行したり、第二次世界大戦後にはお札にゼロを付け足すような印紙を貼るなどして、インフレを起こし、債務を返済してきた。

今円高に傾いているのは、貿易収支が黒字になったためだが、長期的に見れば財務状態の悪化は避けられず円の信任低下や日銀のインフレ策によって円安に進んでいくように思う。

■2030年頃にハイパーインフレが起こる?
日本の経常収支が赤字になるのは2030年頃と言われている。経常収支が赤字になってしまうと海外から原油や食料を買うために、海外から資金を調達しなければならず、国は国債を買ってもらうために金利を上げる必要がでてくる。仮に金利を5%まで上げると国の利払い費は年50兆円以上になってしまい財政破綻もしくはハイパーインフレの可能性がでてくる。

今後1,2年以内に、なんらかのきっかけで円が急上昇したらそれが最後の円高局面になる可能性が高い。もしその時に海外の株式市場が暴落していたら、為替と株安で二重に割安になっている海外の株式を買っていこうと思う。

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