プロの投資家は会社の価値を計る物さしを持っており、算出した価値を基準に株を安く買い、高く売る。一方、一般の投資家は会社の価値を計る物さしを持っておらずブームにのって売買し、高く買い、安く売る。
少しでもマシな売買ができるようになるために、会社の価値を計る物さしについて調べていく。まずはアマゾンの検索で最初にヒットした『バリュエーションの教科書』から学んでいく。・・この本を読んでみたのだが、小難しかったり、テーマにまとまりがなかったりして、よく理解できなかった。とりあえず理解できたところを強引にまとめていくと以下のようになる。
*バリュエーションとは企業価値評価の意味
企業価値を算出する代表的な方法はDCF法になる。これは企業の将来の利益の見積もりから、現在の価値を算出していくもので、現在の利益から将来の企業の価値を算出していくPERと本質的には変わらない。DFC法はバイオ企業のように新薬を上市するまでは利益が少なく上市後に業績が急上昇するようなところに適した評価方法になる。
DFC法を数式にすると
企業価値 = 将来の利益見積もりの平均値 + 価値創造力 - リスク
のようになる。
価値創造力やリスクを数値化することは難しく、評価基準も人それぞれに違うので、誰もが納得できる数字を出すことは難しい。プロでも最後は結局、経験や勘に頼るという。
例としてペプチドリームの企業価値をこの方法で算出してみる。
将来の利益見通しはSBIアナリストのレポートを参考にする。
純利益の見通しを見ていくと、2016年~2026年までは15億円、21億円、31億円、48億円、68億円、92億円、116億円、144億円、170億円、216億円、288億円と推移していく。今後10年の平均利益は120億円となり、1株利益は209円となる。SBIの目標株価10000円の場合、PERは48倍になる。価値創造力やリスクを加味すると妥当な水準といえるかもしれない。
しかし個人的には10000円には割高感がある。1株利益209円や高い価値創造力にはそれほど違和感はないが、今後10年のリスクを織り込むと今の適正株価は4800円程度ではないかと思う。
今の適正株価を4800円として、来年以降の株価をざっと見積もってみる。年率35%程度の成長を見込んだ場合、2017年は6500円、2018年は8800円、2019年は12000円、2020年は16000円、2021年は21800円、2022年は29000円、2023年は39000円、2024年は53000円、2025年は71500円になる。
*変動率は±35%程度。
*数年後は円安が進んでいる可能性があり、上振れ余地はある。
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