2017年4月7日金曜日

小型株12 フルスピード ○→△

4月4日の日経記事「新興企業の成長力ランキング20」のチャートをざっと調べてピックアップした銘柄。四季報や業績進捗を調べてPERを確認すると割安感があったのでその日のうちに購入。

今回の購入にあたって一番の動機になったのは一目均衡表(月足)の雲を上抜けしていたところ。
*今ブログを書いていて気づいたのだが、昨日、債権回収不能というIRが出たようだ。雲を下抜けする可能性が出てきてしまった(苦笑)。


よく調べないで買ったので詳しく調べて行く。

■どんな会社か
ネット広告の会社。ネットマーケティング事業とアドテクノロジー事業の二本柱。
ネットマーケティング事業とはサイトのアクセス分析やネット広告の仲介などを行う事業。
アドテクノロジー事業とはスマホ利用者の位置情報や検索履歴などを分析して最適な広告を表示する事業。

マザーズ上場で時価総額は150億円。

■成長ストーリー
”個人向けに最適化したネット広告で業績拡大”というのが基本ストーリー。

ネット広告は年率15%程の成長市場で、中でもスマホ向け動画広告は年率80%超の急成長市場となっている。

フルスピードのネットマーケティング事業は市場成長率と同等の15%程度の成長を続けており、この成長ペースは今後も続いていきそう。

フルスピードのアドテクノロジー事業は2016年、2017年に年率45%と急成長している。売上高は昨年ネットマーケティング事業を抜いており、今後はこの事業が牽引役になっていきそう。営業利益率はネットマーケティング事業の5%と比べ10%と高い。

今まで顧客はIT知識の乏しい中小企業が主だったが、大企業のクライアントも拡大しつつある模様。

2016年に開始した訪日客用の情報アプリも好調で100万ダウンロードを突破している。このアプリからも広告需要が期待できる。今は中国向けが主だが、今後は韓国など他のアジア圏にも展開していくという。

■他に良いところは
新指数の「JPX日経中小型株指数」に採用されたこと。新指数の構成銘柄数は200だがそのうちマザーズから選ばれたのは3つで、そのうちの1つに選ばれている。

社員の平均年齢は29歳と若く、平均給与も460万とそれほど高くないのも業績拡大には有利。

■参入障壁は高いか
すでに激戦区であり、参入障壁は高くはない。ただフルスピードの営業利益率は徐々に増加しているので競争力が高いのがわかる。2016年が営業利益率は6%だったが、今は7%に上がっている。会社の中期事業計画では2020年の営業利益率は8%と予想している。
*昨日の下方修正で2017年の営業利益率は5%に落ちてしまった。もしも債権回収不能がなかったら7.6%になる。

■他に問題点は
人手不足気味。フィリピンに開発拠点を設けたのはおそらくそれが原因。

■割安感はあるか
中期事業計画から今後の成長率を計算すると、2020年までは売上高成長率は年率13%、営業利益成長率は20%になる。来期の業績を踏まえると現在のPER20倍にはやや割安感がある。

フルスピードの時価総額は150億円で売上高は180億円あり、その観点からも割安感がある。

■ストック型かフロー型か
ストック型&フロー型

■地合いに問題はないか
マザーズ指数は100日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスが形成されているので中長期の上昇トレンドに入っている。


マザーズの長期の株価推移をみると1000のところに壁があり、今はそれをブレイクしているので、1000以下には落ちなさそうに見える。


■結論
ネット広告業界は競合がひしめていているので今までは見向きもしなかったが、調べてみるとそれほど悪くなさそうなのがわかった。戻り売り圧力もなく、業績は青空天井モードなので上値は軽そう。
*しかし昨日と今日で戻り売りの圧力ができてしまった。

目標株価は1750円。これは来期のEPSが70円でPERが25倍になったときの値。
損切りラインは一目均衡表(月足)の雲を下抜けした900円。もしくはマザーズ指数が200日移動平均線を下抜けしたとき。

4月4日に1060円で購入したのだが、今日の大幅下落で短期チャートは壊れてしまった。ただ今回の下方修正は一過性のものであり長期的な見通しに変化はないので株価が900円に達さないかぎりはホールド。

追記 2017年4月9日
今回の下方修正は一過性のものではなく、大口顧客を失ったということに気づいた。来期の業績に不透明感が出てきたので売却していく。


今気づいた事だが株価の動きが、冴えない親会社と連動している。なぜだろう?

■フルスピード

■フリービット

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