2017年4月14日金曜日

ビッグチェンジ銘柄

『伝説のファンドマネージャーが実践する株の絶対法則』(林則行)によると、投資で最も大事なのは細かいことにとらわれず、大きな変化を見ることだという。

会社に大きな変化を引き起こす要因は「時流に乗っている」「市場でオンリーワンの存在となっている」「政府の施策の恩恵がある」の3つで、4月9日の日経ヴェリタスにそんな銘柄群が載っていたのでまとめていく。

日経ヴェリタスで特集していたのは「イノベーション株」になる。イノベーション株には新たな領域を開拓する市場創造型、本業で培った技術をもとに第2の本業を構築する増築型、ITなどを活用して本業を再構築する再生型の3タイプがあるという。

■市場創造型
・インフォマート
請求書の電子化というありそうでなかった新市場を開拓。サービス開始は2年前だが採用する企業は早くも13万を突破し、同社のサービスがデファクトスタンダード(事実上の標準)を握りつつある。経産省が中小企業の生産性を向上するIT導入に補助金を支給する(4月6日報)など政府の施策の恩恵も受ける。

・技研製作所
無騒音、無振動で杭を打ち込める世界初の圧入式杭打ち機を開発し住宅密集地や夜間の工事も可能にする。都心部ではほぼ100%技研の圧入機が採用されているという。東日本大震災後に政府は防災予算を拡充しており杭打ち需要は増加している。

・弁護士ドットコム
ネットでの法律相談と弁護士紹介という新市場を立ち上げた。これまで弁護士選びは弁護士会からの推薦や口コミに頼っていたが、それを自分にマッチした弁護士を依頼者が選ぶという市場を作りだした。

・サンセイランディック
地主から複雑な権利関係にある土地を買い取り、それを整理して再販する事業を手がける。複雑な権利関係なので複雑な行政手続きが必要になり、今まで一般の不動産会社は手を出してこなかった。高齢化を背景に土地を売りたい顧客ニーズは高まっており今後の見通しも良い。

・アイスタイル
化粧品の口コミサイト「@コスメ」を運営し市場を独占。化粧品のネット販売もはじめているが、化粧品のネット販売比率は4%と成長余地は大きい。百貨店の化粧品売り場を消滅させる可能性がある。

・ペプチドリーム
中分子薬の市場を開拓しつつある。新薬開発を一変させる可能性がある。

■増築型
・日特エンジニアリング
コイル製造機の最大手。コイル自動巻線機で培った古い技術をスマホやICカードなどの最新IT機器向けに転用し、需要は右肩上がり。政府は第4次産業革命を重要政策に掲げておりICタグの需要はさらに増える見込み。技術的に追いかけられる企業は少ない。

・日油
油脂や爆薬などの化学品が祖業だが人体に無害な油脂の特性を活かしてバイオ医薬品向けの材料を提供する。特に力を入れるのが薬を効率的に患部に届けるDDSという技術。ガン治療などに使う抗体医薬品向けが伸びている。

■再生型
・アスカネット
故人にふさわしい遺影に加工をする事業を手がける。全国の写真館が細々と手がけていた事業をネットを活用して全国展開。葬儀社に同社専用のスキャナーとプリンターを設置しているため遺影加工の依頼が途切れることはない。遺影の国内シェア3割を握る。

・日本動物高度医療センター
動物病院は全国に1万カ所以上あるが個人経営がほとんど。大学病院並みの設備と人員で重い病気の手術に特化し競合は少ない。

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