一般に、為替は短期では金利差に連動し、長期では購買力平価に連動すると言われている。
今後しばらくは米経済が強いため、日米間の金利差が開き、円安が進んでいく可能性が高い。前項で小池氏が円は140円まで下落すると言っていたが、そのくらいまで下落するかもしれない。
しかし購買力平価を見ると状況は少し異なる。購買力平価(企業価値ベース)とは貿易収支を均衡させる為替レートのことで、こちらは長期で円高傾向になっている。これは日本の貿易黒字が多く、アメリカの貿易赤字が多いため。足下の購買力平価は96円になる。過去のパターンでは、購買力平価から20%以上の円安が進むと海外から円安批判の声が高まって円高に転じやすいという。となると120円を越えて円がどんどん下落していくわけでもなさそうである。
チャート的にも140円あたりが限界なのかなと思う。
参考:「ドル円為替レートの適正水準はどこか?」
2017年3月の購買力平価 チャート
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