書籍『マーケットの魔術師』に登場した人物で、印象に残った人たちのその後を追ってみた。3回目は短期トレードで驚異的なパフォーマンスを上げたマーティン・シュワルツ。
*『マーケットの魔術師』は当時著しいパフォーマンスを上げていた16人のトレーダーたちのインタビュー集。1989年に出版。
■本に載っていた実績
・全米トレード選手権(投資期間4ヶ月)に10回出場して9回優勝。平均リターンは210%。
・全米トレード選手権(投資期間1年)に1回だけ出場して781%のリターンで優勝。
・アナリスト時代の10年間は負け続ける
・独立した1978年からの2年間で5000ドルを14万ドルまで増やす
・1980年は60万ドルの利益
・1981年から1988年までは毎年100万ドル以上の利益
・先物取引では4万ドルを2000万ドルに増やす。
・独立してからは資産の3%以上の損を出した月は一度もない。
■投資手法
・アナリスト時代はファンダメンタル専門。
・独立してからはテクニカル専門。
・様々な手法を取り入れ、独自のアプローチを組み立てる。
・確率を重視した数多くの指標を開発し、ローリスクで相場に入るポイントを見つける。
・いろいろな比率やオシレーターを計算させて独自のチャートを導き出す。
・投資先は株式、オプション、先物
■経歴
・アムハースト大学
・コロンビアビジネススクール
・海兵隊の予備役に入り士官に。極限状態の訓練で心身を鍛える。
・除隊してコロンビアビジネススクールに戻りMBAを取得。
・証券アナリストになり証券会社業界で転職を繰り返す。
・独立しトレードをはじめる。
・1985年から小さいファンドを運用し始める。
■人物、哲学
・一日12時間は働く。仕事をしないと不安になって仕方がないという。
・研究熱心。教育が成功するカギだという。
・利益をいかに伸ばしていくかについて常に改善に努める。この作業を「おそらく死ぬまで続けるだろう」と語っている。
・エゴと金儲けの違いがわかってから間違いを受け入れられるようになった、とも。
■<予想> 現在のマーティン・シュワルツはどうなっているのか
・研究熱心でトレードセンスも抜群なので今頃は名だたる億万長者
・金がたまり、投資に飽きて、何か全く別のことをしている
・コンピュータートレードが参入してきて利幅が減り撤退
■その後
・投資中毒になり健康を害し投資からは半ば引退。今トレードはごく限られた範囲でしかやっていないという。
・1999年に自伝「Pit Bull」を出版。
・1998年の引退後は馬主になり、様々なレースで勝ち星を挙げている。
参考:wikipedia , forextraders
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