『マーケットの魔術師』に登場した人物で、印象に残った人たちのその後を追ってみた。まず1人目はデビッド・ライアン。
*『マーケットの魔術師』は1989年当時著しいパフォーマンスを上げていた16人のトレーダーたちのインタビュー集。
■どんな人物か
中学から投資を始め、年齢とともに投資に対する興味は増していく。大学卒業後の1982年に尊敬する投資家・ウイリアム・オニールの会社に就職。入社4年でバイスプレジデントとなりオニールの片腕になる。
■本に載っていた実績
・1985年に全米投資選手権株式部門で優勝。年間161%のリターン。
・1986年は160%のリターンで2位。
・1987年も100%超のリターンで優勝。
■投資手法
・成長株が新高値を突破してから買う手法。
・オニールの投資手法CANSLIMを独自に改良して銘柄を発掘。
・損切りなどのリスク管理を徹底する。
■投資に対する考え
・銘柄選択の過程のすべてが素晴らしいゲームであり宝探し。
・勉強して、1つ1つのトレードから学ぼうとする人間は時間とともに進歩していく。
・普通の投資家よりも成功したのは、自分のやりたいことをやり続け、興味がつきなかったため。
・今後も毎年トレードで成功していく自信あり。
■その後
1992年にオニールの会社のファンドマネージャーに
1997年にオニールの会社の投資信託事業は他社に売却され退職
*この期間の投資パフォーマンスは不明。
1998年にライアンキャピタルマネジメントを設立。友人や家族など70人から資金を集めて小さなファンドを運営する。
全米最大のホームレスシェルターを運営する非営利団体ユニオンレスキューミッションの役員になる。
(参照:ウィキペディア)
■2011年に行われたインタビュー(一部抜粋)
Q.ライアンキャピタルのパフォーマンスはどうか?
現在までに300%上昇している。
Q.30年マーケットで生き残っているが、長寿の秘訣は何か?
リスクコントロールだ。市場が下がり始めたら素早く売ることが大事。収拾がつかなくなるくらいの損失を出してはいけない。
Q.相場環境は変わったか?
4,5年前から劇的に変わった。高頻度取引などのコンピューターによるトレードで大量のノイズが生まれ、ボラティリティも非常に高くなった。取引は非常に難しくなった。
また先進国の多大な債務や低成長経済では、上げ相場にはなりにくく、過去に起こったようなブレークアウトは起こりにくくなった。
Q.CANSLIMは今でも通用するか?
コンピュータのスクリーニングでCANSLIM銘柄を探し出すことが簡単にできるようになり、過去のようには機能しなくなってきた。ただ上げ相場のときには今でも通用するし、それが市場でお金をつくる最も早い方法であることは変わりない。
Q.どんな株に投資をしているのか?
今でも成長株投資をしている。
Q.同じ手法で投資をしているのか?
やり方は少し変えたが、それらの方法は教えたくない。皆が同じようにするとうまみが消えてしまうから。
(参照:http://www.newtraderu.com/2013/04/27/3409/)
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