『勝つ投資 負けない投資』(片山晃、小松原周)に中小型株の優位な点も書かれていたのでそれもまとめていく。
■中小型株の優位な点
1,価値のギャップがある。
時価総額の小さな小型株はアナリストもついてないし、業績の一挙一動を見ている投資家の数も少ないので、価値を分析しきれずに割安に放置されていることが多い。まだ織り込まれていない材料が豊富で、そこから得られる価値のギャップはたくさん残されている。こういった企業はサプライズが起こることが多くなり、投資の機会も多くなる。
一方、大企業になると情報開示の透明性は高く、ニュースやアナリストも多い。このようなガラス張りの状況ではサプライズは起こりにくい。たとえサプライズが起こったように見えても大抵は”織り込み済み”となっていることが多いため投資妙味は少ない。
投資家として最も注力すべき部分はこの情報が非効率的となっている市場や銘柄に投資することになる。
投資のタイミングは情報が非効率な時、つまり人気がないときに行うのがベストになる。その銘柄に多くの投資家が注目するようになったときが売却のタイミングとなる。
2,業績変化率が高い
大企業では業績がいきなり2倍になることはないが、小さい会社なら業績が数年で2倍になることは起こりうる。
3,外部要因の影響を受けにくい
大企業はマクロデータのような外部要因の影響を受け、景気との連動が高くなる。一方、中小型株では景気のような外部要因の影響は受けるが、ビジネスに勢いがある会社は景気の波を押し切って成長を続けるようなケースが数多くある。
4,分析が容易
中小型株は事業構造がシンプルなため業績や業務内容を理解しやすい。
5,中小企業の信頼性や競争力は大企業と差はない
中小企業は会社の信頼性が低いとか、競争力が低いなどといわれることもあるが、実際そんなことはない。
■備考 小型成長株のタイプは優等生型と劣等生サプライズ型がある
きれいな右肩上がりのチャートを描く優等生型は、ビジネスモデルがしっかりしていて、その優位性が脅かされない限り業績は順調に拡大していくタイプ。
問題点はサプライズが少ないので急騰が起こりにくいことと、期待値が高いため業績が期待外れだと株価が急落してしまうこと。
誰からも期待されてない劣等生型は、チャートの横ばいが続くが、思いのほか良い数字を出すと株価は過激な反応を示す。一気に注目が集まるので株価は行き過ぎることが多く、短期間で大きなリターンを得ることができる。
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