今の株価は割高ともいわれているが、金融資産の中では相対的に見ると割安らしい。中でも割高なのは債券で、マイナス金利の債券に至っては投資した金額がマイナスになってしまう。そのため低金利が続く限りは株高は許容されるという。バフェットが「米国株は現在の金利水準では割安」といっていたが、このあたりのことを言っていたのかなと思う。
では低金利はいつまで続くのか。
そもそも低金利なのは社会が豊かなためらしい。金利がゼロの社会では、投資してもリターンはゼロということで、それ以上の投資を必要としない社会を意味するという。ある試算によると日本で年収1000万以上の人は中世のルイ16世並みの暮らしができるという。
FRBは足下の経済環境が良いため短期金利を上げはじめているが、長期金利の方は長期的な成長が見込めないためかほとんど変化がない。成熟社会では成長を追求するシステム自体がもう古いのかもしれない。
低金利が続くもう一つの理由は技術革命といわれている。現在、IT(情報技術)やロボットが世界を驚異的なスピードで変えており、コストをそれほどかけずに生産性を劇的に改善させることができる。スマホを例にとっても、スマホ1台にカメラや時計、音楽プレーヤーなどさまざまな機能が内蔵されており、関連する産業は衰退していっている。
このような環境では低金利(低成長)は当面続きそうに思える。
過去の統計によると、短期金利が上がり長期金利が変わらない状況では株高になりやすいという。
参考:「ロシア疑惑 米株は崩れず」日経ヴェリタス2017/05/21
「トランプ大統領の「敗北」」日経マネー2017年7月号
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