2016年12月23日金曜日

過去10年のリターンが10%を超える唯一のファンド

「売り圧力4 失望」で登場した苦瓜氏が14年間運用するファンド「J-STOCKアクティブオープン」。2003年の運用開始以来450%上昇している優良ファンド。日経によると過去10年の年率リターンが日本株投信のなかで唯一10%を超えているという。

ファンドの運用方針は「ひたすらたくさん調査を行い、その結果をもとに、ブレることなく割安な銘柄を選び続ける。調査件数は年間900件。1日4件。電話取材含まず。それを14年間続けている。継続的に調査をしていくとブレない視点をもてる。上がっているから買う、下がっているから売るということは一切ない。割安であると信じ続ける限りはずっと持ち続ける。安いところで買って、高いところで売ることをひたすら繰り返している」というもの。「世の中が気づいていない企業の本質的な価値を発見するのが仕事」といい、割安な中小型株の発掘に日々いそしんでいるという。

そんな苦瓜氏が保有する銘柄に興味が湧いたのでファンドの月報をに載っている銘柄を調べてみた。

面白そうな銘柄がゴロゴロしているが、全部調べることはできないので、とりあえずチャートを見て気に入ったものだけを調べてみる。

・エフティグループ 712円で買い
この会社は中小企業向けのバックアップをしており、様々な分野のサポートをしている。サポートをより充実させるため、周辺のサポート企業との提携を増やしている。国内で培ったノウハウを活かそうと海外にも進出し始めている。今年は200人程度を採用し、営業攻勢をかけるという。
今後業績の牽引役にしようとしているのは、個人向けのネット光回線らしい。ストック型のビジネスを拡大していくという。

問題は個人向けネット回線はすでに激戦区であり、この会社が提供しているサービスをみたがそれほど競争力があるとは思えないこと。会社の計画は未達に終わりそうな予感がする。

しかしチャート的には悪くない。第二四半期に下方修正をして大幅下落をしたが、700円あたりでぴたりと止まっている。短期での売り圧力は強いが、中長期での売り圧力はほとんどない。配当利回りは4%近くあり、自己資本比率が56%でROEが20%もある。浮動株も少なく、典型的な”下がらない株“のように見える。なんだかんだで成長性もあるので、ちょっとした情報で急騰するのではないかと思う。


・ウイルプラスホールディングス 1550円で買い しかし月曜日に売る予定
社長が切れ者で経営能力が高い。この会社はただの輸入車販売というより事業再生の側面が強い。M&Aで買収した会社の業績は急回復している。今後もM&Aで会社を成長させていく方針だという。

日本経済は目下、急回復しているので、外車は売れやすくなるのではないかと見ている。

チャートは上昇トレンドに入った感じ。1550円当たりに累積売買高のピークが来ており、それ以下でも売買代金は積み上がっているので、今後は下げにくそう。

第一四半期決算では営業利益などの進捗率がかなりよかったので、今後はさらに上ぶれるのではないかと思う。

買った後で気づいたのだが、今回の利益率が高まったのは、営業方法が要因ではなく、円高のためではないかということ。今はどんどん円安になっているので、今後は利益率が下がっていく可能性が高い。チャートでもトランプバブルでいったん急上昇したが、その後に陰線包み足を出現させて急降下している。

さらに、ここはM&Aが成長エンジンだが、自己資本比率はそれほど高くなく、また現金もそれほどあるわけではないので、資金調達に関しても不安がある。

追記2016/12/27
売ろうと思ったがチャートを見ると切り返しそうなのでもう少しホールド。売り圧力がほとんどない。



・インフォコム 1595円で買い
スマホ用マンガが牽引役。”巨人”amazonの存在がチラついてどうかと思ったが、実際にスマホでサンプルを読んでみたらコマ単位で画像が流れて読みやすい。画質はいまいちだが、顧客満足度は高く、売上高も急上昇している。利益率もガンガン高まっており、今後も急成長していく可能性が高い。ガールズ向けが強いという触れ込みだが、男性向けも充実している。女性が読むエロマンガが充実しているのようなのでリピーターも多そう。

■ファンドマネージャーの相場観
ファンド説明の動画で苦瓜氏は今後の相場の方向性についても語っていた。
「今年の6月あたりまで小型成長株が買われていたが7月以降は割安な製造関連に注目が変わった。小型成長株の押し目買いへの意欲は弱く、割安株が買われる傾向はしばらく続くとみる」と言っていた。レオスの藤野さんも同じようなことを言っていたので、やはり今後はバリュー株が買われていくのかなと思う。

参照 J-Stock アクティブ・オープン 運用担当者が解説する当ファンドの運用

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